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平成海防論 国難は海からやってくる
 
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平成海防論 国難は海からやってくる [単行本]

富坂 聰
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

平成海防論
陸上に暮らしているとなかなか見えにくいが、海からの脅威は、確実にわれわれの日本人の暮らしを脅かし始めている。 最近の報道から本書の内容に関連する記事をピックアップ。

「第1章 "友愛の海"という幻想」関連
「与那国島が危ない」産経新聞 2009年10月14~16日
「中国、東シナ海の主権主張 「友愛」無視の強硬姿勢」産経新聞2009年10月17日
「中国、無人島の国家管理を法制化 沖縄・尖閣諸島も対象の可能性」NHKニュース 2009年12月27日
「第2章 エネルギー争奪戦がもたらした自衛隊与那国島駐屯」関連
「沖縄与那国島町長選、陸自誘致派が再選」日本経済新聞 2009年8月3日
「中国が「白樺」に掘削施設完成 「日本と開発」合意よそに」 読売新聞 2009年12月9日
「中国、離島保護で新法、海洋資源確保狙う」日本経済新聞 2009年12月27日
「東シナ海ガス田開発:外相会談で岡田氏、中国をけん制」毎日新聞 2010年1月18日
「第3章 調査捕鯨団VS.環境テロリスト、南氷洋の闘い」関連
「シー・シェパード対策成功、調査捕鯨は順調」読売新聞 ‎2009年12月29日
「シー・シェパード抗議船航行不能に 南極海、日本監視船と衝突」日本経済新聞2010年1月6日
「捕鯨船衝突「殺人未遂で立件を」シー・シェパードが要請」朝日新聞2010年1月14日
「第4章 「海賊問題」の本当の脅威とは何か」関連
「ソマリア沖、海賊船警戒の海自訓練飛行が公開」読売新聞 ‎2010年1月19日‎
‎「世界の海賊事件 二年連続で過去最悪 ソマリア海賊が広域化」NHKニュース2010年1月15日
「護衛活動の頻度増加を要望=ソマリア沖海賊対策で前原国交相に-船主協会」時事通信 ‎2010年1月15日‎
「ソマリアに海賊株式会社 昨年身代金1億ドル」産経新聞 1月11日
「ソマリア海賊、沖合を狙う 昨年の倍以上、沿岸警備を警戒」毎日新聞2009年11月26日
「第5章 北朝鮮不審船との白熱の攻防」関連
「北の兵器は「イラン行き」、タイ政府が報告書」 読売新聞12月31日
「覚せい剤、ロシアから本格流入か 今年、計10キロ初めて押収」
中日新聞 ‎2009年12月27日‎
「インド、北朝鮮不審船に威嚇発砲」 日本経済新聞2009年8月9日
「第6章 空母でアジアの海の覇権を狙う中国の野望」関連
「中国・空母計画 軍幹部 6~7万トン級の通常艦 乗員訓練開始」2010年1月7日
「国産空母の建造費1.8兆円 中国軍高官が明らかに」朝日新聞 2010年1月8日
「「大国には空母が必要」中国軍専門家が主張」読売新聞 2010年1月8日

内容(「BOOK」データベースより)

アジアの海の覇権を狙う中国、海洋資源争奪戦の激化、海賊の跋扈―。日本を取り囲む海が今、牙を剥く。

登録情報

  • 単行本: 237ページ
  • 出版社: 新潮社 (2009/12/22)
  • ISBN-10: 4103045523
  • ISBN-13: 978-4103045526
  • 発売日: 2009/12/22
  • 商品の寸法: 19.6 x 13 x 2.8 cm
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By 左党犬 トップ500レビュアー
形式:単行本
 「平成の林子平」による警世の書である。「自ら海に依存しながら海に無関心でいる日本人」に対し、「海洋国家」日本の国民の生命財産を守る海上保安体制が、あまりにも手薄い現状に警告を発した本だ。

 日本は、多くの人が日頃は意識していないが、現在の日本人の快適な生活が大きく海に依存していることに無関心のようだ。どうしても「島国」意識が抜けず、関係者以外は「海洋国家」意識をもちにくいのだろうか。
 何といっても「食糧とエネルギー」のほとんどを大きく海外からの輸入に依存しているが、金額ベースでみて約7割が「海上輸送」に依存している。海上運賃は航空運賃よりはるかに安いので数量ベースでみたら、比率はもっと高くなることはいうまでもない。
 通商の舞台となり、富をもたらす存在である海は、また災難をもたらす存在でもある。
 著者は、日本の国土面積が世界61位であるにかかわらず、領海・排他的経済水域(EEZ)の面積は世界第6位、そして海岸線の長さも世界第6位であるが、国土の面積あたりの海岸線延長ではなんと世界一であることを強調している。これだけ長い海岸線を、これだけ広い領海・排他的経済水域を、なんと韓国と同じ人数の海上保安庁職員で守っているというのだから、驚きを超えて、ため息をつきたくなってしまう。

 著者は、専門の中国問題を大きく超えて、日本を取り巻く海にかかわるトピックを具体的に取り上げている。いずれの章においても、非常に行き届いた精力的な取材と、それに基づいた冷静な議論を展開しており、いたずらに世論をヒートアップさせることは目的とはしてない。いま日本の海をめぐる状況がいかなるものであるか、その事実関係を伝えて日本人が自らその問題について考えるための材料を提供してくれているのだ。

 幕末日本の警世家・林子平は、鎖国状態にある日本も海をつうじて全世界とつながっていることを指摘、海防を説いたその主著『海国兵談』は幕府によって発禁処分になり、版木は没収された。
 その後、実際に黒船を目撃した坂本龍馬は「海兵隊」を結成、同じく土佐藩出身の岩崎弥太郎は海援隊を経て海運業から本格的にビジネスを始め、三菱財閥の創始者となっている。彼らはいち早く「通商国家」としての「海洋国家」ビジョンを抱いた人たちである。本年度のNHK大河ドラマ『龍馬伝』によって、日本が海にむかって開かれた国であるという認識を、あらためて多くの日本人がもつこととなるだろう。
 しかしながら「生きている海と向き合う限り、変化との戦いは海洋国家の宿命である」(P.230)。このように説く「平成の林子平」による本書が黙殺されることなく、警告が一日も早く全国民の共通認識となることを願ってやまない。

 国民の生命財産を守るのが政治の役割であるが、その政治の質を引きあげるのは国民一人一人の意識にあるのだ。
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