本書は、平成日本が抱える裏の部分に、それぞれの分野のプロの
ジャーナリストが切り込み、独自の取材を通して、そこに「闇」が
あることを、そしてその「闇」の内実の一部を明かした本である。
本書は、2006年に刊行された『実録!平成日本タブー大全1』なら
びに『追跡!平成日本タブー大全2』から原稿を抜粋し、増補・改訂
したものであり、11名の著者により、全部で15のタブーについて書か
れている。
内容としては、戦後日本の三大タブーとされる「菊」「鶴」「菱」につい
て扱われているのはもちろんのこと、ライブドア野口英昭の怪死事件
について、島田紳介と暴力団との交友について(島田紳介が芸能界
引退前にすでに書かれていた記事です)、ジャニーズ事務所・ジャ
ニー喜多川のホモセクハラ裁判について、電通によるテレビ支配の
実態、警察とパチンコ業界との癒着、えせ同和行為の被害実態、飛
田新地などについて書かれている。
著者は、溝口敦氏、山村明義氏、寺澤有氏等であり、扱いにくい
話題(だからこそ、タブーになっているのだが)にも、プロのジャ
ーナリストとして鋭く切り込んでいる。
ジャニーズ事務所や吉本興業、電通など、その業界で大きな権力を
握っているが故に、テレビ、新聞、週刊誌等も「腰が引けた」報道
しかできない状況がある中で、本書のような本は、その闇が深いこ
とを知らせてくれる意味で意義深く感じるとともに、腰が引けた記者
やジャーナリストたちを情けなくも感じてしまう。
こういった平成日本が抱える裏の実態をよくご存知の方には当たり
前の内容なのかもしれないが、様々な問題を導入的に知りたい方に
は特に興味深く読める本だろう。