『続日本紀』は簡略に書かれた日本国の正史である。古代の正史は天皇の勅を奉じて編纂された。時の権力によって都合の悪いことはあまり記されないし、強調したいことは多く語られる。
本書は平城京全期間の記録である。95年間には平城京遷都から長岡京遷都までの奈良時代の全期間がすっぽりおさまる。
大宝律令と養老律令。遣唐使と新羅・渤海。長屋王の改革とその変たたりで死んだ藤原四兄弟。大仏開眼に出席できなかった聖武天皇。鑑真来日で僧尼急増の背景。恵美押勝の乱。皇位を望んだ怪僧道鏡事件。桓武天皇の改革と遷都。これらを中心にして解説が施されている。
書名の示すとおり『日本書紀』に続く二番目の正史である。どちらも年毎に記事をまとめた編年体で書かれている。よく読むとおもしろい。
国家の正史が語る「驚愕の平城京」と本書の帯は大書する。