ネットで話題を席巻した、萌え系(?)防衛本「平成17年度版 まんがで読む!防衛白書」の作者が描く、ちょっと不思議な防衛本第ニ弾!・・・という触れ込みのこの本。
防衛庁協力の下で書かれた前作は、「防衛白書」の要約という体裁・図表に沿って登場キャラクター達が必要な台詞を"喋らされている"感覚があったが、そのような制限を外されて描き下ろされた本作では主人公から脇役にいたるまで、活き活きとして人間味あふれる魅力的なキャラクターが描かれていて、ユニークな世界観に引きこまれる。キャラ絵に頼って読者に媚びるような、安直な"萌え系"などでは決してなく、軽妙なタッチながら確かな読みごたえがある。
作品中でははっきりと作者のスタンスが示されているが、押しつけがましい思想などではなく、むしろ様々な考え方のきっかけになるだろう。国際問題に興味がある人はもちろん、国防や世界情勢について考えたことがない人にこそ、ぜひ読んでもらいたい一冊。
しかし絵が漫研並というのは酷評しすぎかなと・・・流行りの絵柄ではないのかもしれないですが、独特のタッチが架空の世界にマッチしていて、いい味わいを出していると思います。