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平原の町 (ハヤカワepi文庫)
 
 

平原の町 (ハヤカワepi文庫) [新書]

コーマック マッカーシー , Cormac McCarthy , 黒原 敏行
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

Volume Three of the Border Trilogy In Cities of the Plain, two men marked by the boyhood adventures of All the Pretty Horses and The Crossing now stand together, between their vivid pasts and uncertain futures, to confront a country changing beyond recognition. In the fall of 1952, John Grady Cole and Billy Parham are cowboys on a New Mexico ranch encroached upon from the north by the military. On the southern horizon are the mountains of Mexico, where one of the men is drawn again and again, in this story of friendships and passion, to a love as dangerous as it is inevitable. 'In a lovely and terrible landscape of natural beauty and impending loss we find John Grady; a young cowboy of the old school, trusted by men and horses, and a fragile young woman, whose salvation becomes his obsession ...McCarthy makes the sweeping plains a miracle' Scotsman 'Like the Western settings he captures to perfection, his work is both heart-wrenchingly beautiful and uncompromisingly brutal' Express

内容(「BOOK」データベースより)

十九歳になったジョン・グレイディ・コールは国境近くの牧場で働いていた。メキシコ人の幼い娼婦と激しい恋に落ちた彼は、愛馬や租父の遺品を売り払ってでも彼女と結婚しようと固く心に決めた。同僚のビリーは当初、ジョン・グレイディの計画に反対だった。だがやがて、その直情に負け、娼婦の身請けに力を貸す約束をする。運命の恋に突き進む若者の鮮烈な青春を、失われゆく西部を舞台に謳い上げる、国境三部作の完結篇。

登録情報

  • 新書: 495ページ
  • 出版社: 早川書房 (2010/1/30)
  • ISBN-10: 4151200584
  • ISBN-13: 978-4151200588
  • 発売日: 2010/1/30
  • 商品の寸法: 15.6 x 10.8 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
「すべての美しい馬」の直接的な続編で「越境」からのつながりもある、「国境三部作」最後の作品。

前2作を読んでいなくても読めるが、読者は当然前2作を読んでいるという前提で書いてあるので読んでないといまいち読みづらいだろう。

内容的には、青春小説としては「すべての美しい馬」に劣り、哲学性、芸術性では「越境」に劣る。
ちょっと中途半端な印象を受ける。
大傑作を目指した、というよりは前2作の主人公ジョン・グレイディとビリーの物語に決着をつけることを目的に書かれたような感じだ。

ただ、評者はこの作品で好きなポイントが2つある。
それは、

1.馬に関する興味深い文章が多い。
マッカーシーは馬が好きなのだろうか?
馬に関する文章は「すべての美しい馬」にもあったが、それより増えていてまたもっと深いものになっている。
「いい馬は自分で判断することができるよ。そういう馬は心のなかが見えるんだ。人が見てないときでもこれはやらないってことがあるからね。いい馬は自立してるんだ。そこまで調教したら馬は自分で悪いと知ってることは命令されてもやろうとしない。こっちに逆らうんだ。そこで扱いを間違えたらその馬を殺すのと変わらない。いい馬は心のなかに正義の観念を持ってるんだよ。」
評者も馬が好きなので、こういう文章を読むだけでもこの本を読んだ甲斐があったと思う。
他にも、馬の競りや種付けのシーンがあり、馬が好きなら読んでいて楽しい。

2.エピローグが特筆に値する。
「旅人の夢の話」は割と直接的な小説家と登場人物と読者の関係についての寓話だ。
マッカーシーという人はあまり作品外での発言をしないそうで、こういう小説論のような文章を読めるのは珍しいのではないだろうか。
大部「国境三部作」の最後の締めくくりに、自分の小説へのアプローチの仕方のようなものを書いておこうと思ったのかもしれない。

小説として完成していた前2作と比べてマッカーシーの私的なモチベーション+ファンサービスで書かれた部分が大きいような印象を受けた。
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
現代アメリカ文学の巨匠コーマック・マッカーシーの<国境三部作(ボーダー・トリロジー)>の第3作完結編。第1作『すべての美しい馬』のジョンと第2作『越境』のビリーが競演する。

1952年、19才になったジョンは28才になったビリーたちとニュー・メキシコ州の牧場でカウボーイとして働いている。ある日、仲間と国境を越えたメキシコの娼館へ行き、そこで16才の娼婦マグダレーナと恋に落ち、なんとでもして結婚しようとする。直情径行なジョンのあまりにも無謀な行動に、ビリーや牧場主たちは、初めは反対するが、彼の熱い思いにほだされて、呆れながらも協力しようとする。しかし娼館の経営者エドゥアルドがその前に立ちはだかる。クライマックスのジョンとエドゥアルドのナイフによる死闘は圧巻である。物語は前2作よりもストレートで読みやすいといえるが、ジョンとマグダレーナの熱愛は悲劇的な結末を迎えることになる。

本書は、時代によって“失われてゆく西部”を舞台にした活劇ウェスタンであると共に、ある青年の命をかけた“運命のラブストーリー”である。

ビリーは、このジョンの物語の傍観者・脇役として立ち回るのだが、最期のパートで、2002年で78才となり、浮浪者のような生活をしている。そこで同じような生活をしている男から自分の見た夢について聞かされるくだりで締めくくられる。「哲学」と「幻想」と「神」と「詩」を織り込ませながらも、マッカーシー独特の文体で克明なリアリズムを追及して語りつがれてきた<国境三部作>のラストにふさわしい、実に思弁的な終わり方である。今、私はこの三部作を読み終えて、深い感慨にふけるというよりは、しばし呆然としてしまった。
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By hamachobi トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:新書
長い間、探していたこのコーマック・マッカーシーの国境三部作の完結編が文庫化された。
『すべての美しい馬』、『越境』に続く作品だけど、最もロマンティックな恋愛小説。
カウボーイたちの馬との生活の描写も相変わらず美しく、滅び行くアメリカ西部の男たちの美学もいい。

しかし、それ以上に、主人公のジョン・グレイディとマグダレーナとの悲恋とグレイディとエドゥアルドとの決闘のシーンが、とにかく美しい。難しいことを考えずに素直にその美しさに浸りたい。

読み終えた後の上質なワインを飲んだときのような酩酊感が心地よい。

解説を豊崎由美氏が書いているがこれがまたいい書評。この小説の特長がよく説明されている。

とりあえず、これで翻訳されている彼の作品はすべて読んだ。未訳のものも翻訳してほしいなぁ。
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