平らな世界。
もうタイトルだけでグッとくるものがる。
何でもかんでも壮大な物語があればイイってもんじゃない。
歌詞の一言一句もらさずに聞いてみても、この平坦さ・希薄さ・ちょっとした女々しさは現実そのもので、しかし、その根底には何かに対する苛立ち・怒りが薄っすらと見える。
でも、だけど、どれだけの苛立ちや怒りがあったとしても、この薄っぺらな現実の上に立って歩いていくしか無いじゃないか。
目を閉じて聴いていると、寂しげに笑う表情が見える。
物語なんて、何にも無い。何にも無いのが、また現実の物語なのかもしれない。
『あらゆる想像に耐えうる心を養っとけと、誰かが言ったはずなんだ。どう転んでも未来だってさ』
なんとかなる・誰かが何とかしてくれるんじゃん? そんなお気楽な言葉にはもう意味が無い。
絶望を吐露するような歌にも、もう誰かを救う力は無い。
根拠の無い、ただただポジティブである歌にも、もう射す光は無い。
逃げも隠れもせず、現実を受け止め前に進む力が、この平らな世界にはある気がしてならない。
音楽雑誌の表紙が語る『革新的な音楽・時代を変える音楽』なんて信じるに足らない。
私が求めていたのは、この 何も無さ だ。
そしてこれを求めている人は、まだまだたくさん居るんじゃないか。と思わずにいられない。