明治維新の立役者のほとんどが勢ぞろいした一枚の写真。
本書はこの写真を元にミステリーの形を取って「明治維新」を陰謀論で解き明かしています。
色々な所で評判が良かったので気軽に手に取ったのですが、初っ端からグイグイ引きつけられて読了まであっという間でした。
公式的には存在すら認められていない一枚の写真、その写真に写っている人物について、日本や海外の文献、ゆかりの土地の取材などを通じて、現在まで続くというとんでもない陰謀の存在を導き出します。
陰謀論というとそれだけで何だか胡散臭く感じてしまうのですが、学校で習う「死んだ歴史」とは異なり、各時代の出来事が有機的につながりを持ち、そこに生きる人々は生臭く、血が通っていてすごく面白いです。
残念ながら本書で出した結論については何ら検証する術がなく、真実は闇の中ですが、それは現在伝えられている権力者が作った正史についても全く同じだと思います。
少なくとも本書でみる限りは、この陰謀論で結ばれた歴史の方が筋が通っているように感じられました。
虚実の判断はさておき、本書は歴史を下敷きにした良質のミステリーで相当な面白さを感じました。
この著者の本は何冊か読んでみようと思います。