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98 人中、89人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
西南戦争までを幕末期と捉える,
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レビュー対象商品: 幕末史 (単行本)
画期的な幕末史講義録である。とても面白く読み、勉強になった。美点は3つある。 一つめ。もと原稿がカルチャーセンターでの講演であるため、語りかけの口 調が大変親しみやすく、読みやすい。同じレベルのことの述べられている歴 史書はきっと他にもあるのだろうが、この読みやすさを備えているものは他 には考えられない。名講義録『昭和史』(平凡社)とは、版元が違うのだが 同じような造本にしてあるところもよい。 第二。反薩長史観という軸足の据え方がよい。ただ、ご自身が何度もお断り を入れているように、反薩長が絶対の正義だというイデオロギー的なもので はない。歴史というのはいろいろな見方ができるものなのだという柔らかい 視点を手放していないところが頼りになる。とは言うものの「いまも薩長史 観によって、1868年の暴力革命を誰もが立派そうに『明治維新』といっ ています」なんて、活字で読むとちょっと嬉しく(?)なってしまいます。 第三。幕末というとペリー来航(1853)から大政奉還(1867)・江戸城無血 開城(1868)までの30年余りを語るのが一昔前までの在り方だったが、本 書は違う。明治11年(1877)の西南戦争までを一続きのものとしてとらえ、 明治という新国家が実は大変危ういスタートを切ったことを明らかにしてい く。その難点を、大久保利通独裁の新政府は、よく乗り切ったとも評価でき るし、実はちょっとしたイフがその後の歴史を大きく変えたはずと読むこと もできる。 いずれにしても、大変勉強になり、ためになる読書を楽しむことができまし た。評者の場合は、ひたすら教えられるばかりでしたが、それなりに知識の ある方が読まれても面白い書物なのではないかと思います。また逆に本書を 最初の一歩にして幕末期明治初期の歴史散歩に出られるのも趣き深そうです。
48 人中、41人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
軽快ながらも辛らつ,
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レビュー対象商品: 幕末史 (単行本)
とても分かりやすく読みやすいです。どうしても倒幕派贔屓のものが多くて 正直”眉唾っぽいなあ”って思ってたのでこの本はとても興味深く読めました。 佐幕というか、徳川家に主眼を置いている点がとても新しいと思います。 初めて幕末に触れるという方にはお勧めできませんが、 幕末の人物を英雄視せずに客観的にあるいは批判的、諦観的に見つめた 筆者の感覚は特筆すべきものだと思います。 年末・年始の読書には持って来いの一冊だと思います。
53 人中、39人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
『明治維新』は1968年の暴力革命だと言い切る。昭和史の語り部 半藤さんの名著「昭和史」に勝るとも劣らない面白さ。読み始めたらやめられませんよ。,
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レビュー対象商品: 幕末史 (単行本)
昭和史の語り部として著名な半藤さんが幕末史について、これほど造詣が深いとは正直、驚きました。通説となっている薩長史観にとらわれない自由視点からの幕末の歴史展開は面白く、読み始めたら止められません。西郷や大久保達の大物だけで明治維新が行われたとの印象を与える通説と異なり、幕末の歴史を動かしてゆく脇役や裏方も沢山出てきて非常に興味深い。随所に出てくる脱線気味の数々のエピソードも実に愉快である。半藤さんが『明治維新』とは、1968年の薩長による暴力革命(クーデター)だと言い切るあたりは痛快でさえある。だからこそ、維新後約40年後の大正の初めに亡くなった最後の将軍徳川慶喜の葬儀を100万人の東京市民がわざわざ見送った心中も納得できるような気がする。江戸の徳川の天下を薩摩や長州の連中にまんまとしてやられたという江戸市民の矜持のようなものが100万もの人に最後の将軍を複雑な思いで見送らせたのだろう。 このような素晴らしい「幕末史」を書かれた半藤さんに、次は昭和史と幕末史との空白部分である「明治史」と「大正史」の発刊を是非とも期待したい。
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