その昔、あすかコミックス他で出版された名作たちが次々と蘇ります!
十年程前に手放してしまったのを後悔していましたので、本当に嬉しい。
●鏡よ鏡…●奇跡のように美しい女優の母。全く似ていない娘の私は…
(1986) 『7人の小人にかしずかれた白雪姫は 私ではなくママですから』
母娘の関係を描いた中でもこれは出色。少々マリア・カラスをモデルにしたとか。
カラスも若い頃壮絶なダイエットを敢行。「白雪姫」は継母でなく実母説もあるのです。
●顔の石●妻と死別した男と結婚した女。義娘は懐いてくれるが次々起こる怪現象…。
(1991) 『変ね? このコップだけゆれてるみたいだけれど? …?』
タイトル決定後ストーリーが変わってしまい、不可解な題になってしまったとか。
怪現象が起こる時に、誰が何を考えているかに着目すると面白い。
●ブルー・ロージス●男性経験のないまま28歳になったイラストレーターが堕ちた恋。
(1991) 『たしかにわたしはあの時何かをごまかした そう 傷つくのが怖くて…』
山岸先生はT・ウィリアムズとT・カポーティのファンだとか。「冷血」は私も好き。
「親から与えられなかった自信を恋人から貰う」という、メンタルコントロールの話。
●常世長鳴鳥●美しく病弱な姉と、彼女を偏愛する家族を持った妹の鬱屈の果て。
(1985) 『半分死んでるくせに なんだってそんなに欲張りなの!』
姉妹間の確執ではこの作品と『瑠璃の爪』『木花佐久夜比売』『奈落』がBest4だと思います。
中でもこれは女性版『負の暗示』といった感じで、本人と周囲の軋轢が悲劇を生みます。
●キメィラ●新設大学の寮で出会った男装の麗人。動植物をこよなく愛する彼女の秘密。
(1984) 『これほど動物を愛する人に 悪い人はいないもの』
イレギュラー故の悲哀…という物悲しさの反面、底知れない屈折を感じ、
動物好き・植物好きの人を素直に信じきれなくなるお話。
●瑠璃の爪●31歳の姉を殺害した28歳の妹。周囲の証言から浮かび上がる対立とは…。
(1986) 『あたし満足してる この手首にくいこむ冷たい金属の感触に満足している』
市原悦子主演でドラマ化されたそうですが、全く知りませんでした…。
こういう関係って、意外に身近にありそうで怖くなります。
●学園のムフフフ●高校でついた綽名は女史。クラスのマドンナは何だか変な人?
(1974) 『彼女学園のプリンスって呼ばれてたもの』『プリンセスでしょ』『ううんプリンスよ』
この作品は、この「スペシャルセレクション」収録作の中で最も古いのでは?
「美人で破天荒」というキャラがまだ珍しい時代だったのでしょうね。
●水煙●爺やを看取った13歳の阿豆王は、父親である大王に一目会いたいと都を目指す。
(1986) 『大王の一兵士になる事だって 充分親孝行になるとおもうからさ』
主人公の阿豆王は可愛いのですが、テーマが何なのかよく分からない…。
山岸作品でこんなこと稀なのですが…とりあえず26代〜29代の天皇に詳しくなれます。
●お散歩ネコちゃん●山岸先生の愛猫サビちゃん。先生がいないとお散歩できなくて…。
(1999) 『どこかでも書いたかと思いますが 我家の猫サビはお散歩するんです』
サビちゃんは2010年時点でまだご存命、17歳とのこと。長生きしてね!
我家の猫は車に気をつけるようにリードで慣らした結果、元気に飛び回っています。