「帰らざる日本人」。
なんと悲しい響きだろう。
台湾を作った日本人は敗戦によって祖国に帰り、もう台湾には戻らない。
日本人として教育された台湾人は、帰りたくとも祖国日本には帰れない。
日本により高度な教育を施された台湾人は、その後やって来た中国人から様々な弾圧を受け、辛酸を嘗め尽くす。
そして今、祖国日本には、往時の誇り高き日本人はいなくなってしまった。
失われた日本人は、「帰らざる日本人」として今も台湾に誇りを失わずに生きている。
著者、蔡敏三氏は、戦後様々な書物により戦後史を研究、台湾人として客観的に歴史を捉え直し、
尚その上で「日本人よ、誇りを取り戻せ!」と、自らを歴史の証人として、真実を我々に示してくれているのである。
「当時も、日本時代の悪いことはことさらに感じませんでした。
それどころか、日本の植民地だったということすら、別に感じていませんでした。」
「日本の皆さんは、あの戦争は日本が悪かった、侵略戦争だった、特に中国で悪いことをしたという罪悪意識を持っている人が多いようです。
しかし、それは違うのです。皆さんが習っているのは捏造された歴史なのです。」
「・・・戦後、植民地にされていた多くの国が独立を果たすことができました。それは日本が戦ったからです。
・・・日本が大東亜戦争という名前で白人人種を追い出したという功績だけは若い人の代はよく知っておかなければいけないのです。」
「正しい歴史を知ることです。今の若い人が習っているような嘘の歴史ではなく、真実の歴史です。
その上で思考して、日本はどこに行くのか、日本人たるものはどうあるべきか、考えて欲しいのです。」
日本を愛し、その未来を憂う氏の熱き思いに、通勤電車の中、人目も憚らず涙を流してしまった。
この書を著してくれた氏に只々感謝である。
この書を読み、日本人としてどうあるべきか、真剣に考えない人は恐らくいないであろう。
日本人として、必読の書である。