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帝国日本と財閥商社 -恐慌・戦争下の三井物産-
 
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帝国日本と財閥商社 -恐慌・戦争下の三井物産- [単行本]

春日 豊
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 8,925 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

アジアへの「進出」をどう捉えるか------
広汎なネットワークと取引基盤をもとに、「大東亜共栄圏」の運営を実質的に支えた圧倒的な巨大企業、三井物産の戦時期の経営を初めて総合的に解明、その経済的役割と戦争との関係を正当に位置づけ直すとともに、恐慌からアジア太平洋戦争へといたる日本経済の動態をも浮彫りにした労作。

内容(「BOOK」データベースより)

広汎なネットワークと取引基盤をもとに、「大東亜共栄圏」の運営を実質的に支えた圧倒的な巨大企業、三井物産の戦時期の経営を初めて総合的に解明、その経済的役割と戦争との関係を正当に位置づけ直すとともに、恐慌からアジア太平洋戦争へといたる日本経済の動態をも浮彫りにした労作。

登録情報

  • 単行本: 796ページ
  • 出版社: 名古屋大学出版会 (2010/3/8)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4815806330
  • ISBN-13: 978-4815806330
  • 発売日: 2010/3/8
  • 商品の寸法: 21.4 x 15.8 x 4.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本|Amazonが確認した購入
春日教授の永年にわたる物産研究の集大成である。どのページをめくっても、膨大な資料による裏付けから生み出された緻密な議論が展開されている。戦時期の三井物産の姿が、バランスよくかつ実証的に描かれている。これまで三井物産の研究は、坂本雅子の著書に代表されるイデオロギー的な議論か、いわゆる経営史かのどちらかに偏りがちであった。この本によって初めて、そのリアルな全体像が描かれるとともに、三井物産という視点からする日本帝国経済が浮き彫りにされたと言えよう。特に、植民地・占領地の戦時期の流通は、これまで資料の不足によって不明な部分が多かったが、物産の資料によって相互に比較可能な形で像が描き出されたことは、貴重である。たとえば、私の専門である満洲国について言うと、戦時期の流通過程が、物産の側から実証的に描き出された事で、はじめて明確な姿が見えたように思う。
 社会の中に存在する企業は、社会状況に適応しつつ、社会状況を作り出していく、という相互連関の中におかれている。如何に巨大企業といえども、社会状況を自分に都合の良いように動かしうるものではなく、適応せざるを得ないが、その適応行動の一つ一つが逆に社会状況を生み出していく。本書の研究は、まさにその相互作用のありさまを丹念に描き出したものになっており、経営史と経済史とを統合することに成功している点で、柴垣和夫や麻島昭一の財閥研究を継承する成果だと言えよう。
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By つくしん坊 トップ500レビュアー
形式:単行本
 第二次大戦前、三井物産は日本の貿易量の20%を占める巨大商社であった。本書は、三井文庫の資料を活用しながら、財閥商社三井物産の経営の実態を、戦争と関連付けながら、詳細に分析している。時期別(昭和恐慌期・満州事変期、日中戦争期、アジア太平洋戦争期)、主要商品別(鉱業・重工業部門、軽工業・農産物部門、投資・金融)、および地域別(植民地、満州、中国関内、南方)に事業内容が詳細に分析されている。本文が771ページに及ぶ労作である。本書のデータに従い、純利益を年度毎にプロットすると、侵略が拡大するにつれて利益が跳ね上がるのがよく分かる。

 本書の詳細な分析を読んで、返って分からなくなることがある。それは、「財閥商社に代表される大企業が、侵略戦争で果たした役割は何か?」という基本的な疑問である。フィリピンのある歴史学者は、端的にこう指摘している。「日本の歴史教科書は、侵略戦争の張本人をすべて軍人や政治家として描いている。しかし、軍人や政治家は金で操られた人形に過ぎない。戦争を必要とし、金で軍人や政治家を操り、莫大な利益を上げてきたのは財閥・資本家たちである」(高岩仁著「戦争案内」、技術と人間社)。このような財閥商社が果たした歴史的な役割に踏み込まない限り、われわれが歴史から教訓を学ぶことは難しいのではないだろうか。

 三井物産が、大豆取引の利権を巡って、「満州国」の傀儡政権樹立に重要な役割を果たしたこと、中国各地の阿片取引を積極的に行い、軍部や傀儡政権への資金供給に貢献してきたことは既に実証されている(坂本雅子著「財閥と帝国主義」、ミネルヴァ書房)。願わくは、経済史研究が大企業の真の姿を分析することで、今日的な課題へのヒントを提供して欲しいものである。
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