サンデル教授に関する本を買おうとしたら同時にレコメンドされたので、買って読んでみました。
最初は、他のレビュアーの方も書かれているように「市民社会」という言葉の由来、
主要な文献における翻訳の差異など、正直、重箱の隅とも感じられる記述が続くのですが、読み進めていく中で、同じ言葉であっても、それを受用する社会の変遷を踏まえると、非常に奥深く感じられます。
柄谷行人とかが「アソシエーション」という概念を呈示しておりますが、本書に記述されている歴史の流れを踏まえると特段新しいことでもないように思われてきます。
#私の主旨の理解が浅いのかも知れませんが…
いずれにしても、ネット書店の興隆などで幅広く書物が入手できるような環境になったとはいえ、戦前や戦後間もなくの頃の文献は大学の図書館等でもなければ、なかなか閲覧することは困難であろうから、同時代の書物だけを横並びで判断のベースに据えるのは危ういことだということがよくわかりました。
これまで一度も目にしたことのないような学者の方々の引用が随所に引かれており、
自分の不明を思い知ることになりました。
新たな気づきを与えてもらえたということで五つ星です。