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さて、この本はNPOが何たるかということについて書かれたいわゆるマニュアル本ではない。サラリーマンという安定した将来を捨てた富永氏が、素朴に地域の暮らしを見つめる中から、人が人らしく生きていくために「あったらいいな」と思うことに次々と果敢にチャレンジし、悪戦苦闘する何とも不細工な日々について淡々と書かれたドキュメンタリーといった方が当たっているかもしれない。
組織によって人の心が閉ざされた現代社会にあって、NPOは、再び人の心を解き放つ可能性を秘めた不思議なツールであるが、NPOが人の心を解き放つのではなく、結局は人間力なのだということを、この本は自らの実践的活動を通じて、同時代を生きる僕の胸に強く迫ってくる。
これからNPOを立ち上げようとされている方々、既に立ち上げておられる方々はもとより、むしろ普通の一般市民の方々に読んでいただきたい本である。
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