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巻子の言霊 愛と命を紡いだ、ある夫婦の物語 (現代プレミアブック)
 
 

巻子の言霊 愛と命を紡いだ、ある夫婦の物語 (現代プレミアブック) [単行本]

柳原 三佳
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

ある日突然、最愛の妻が交通事故の被害者に……。
全身麻痺となった妻が、唯一動く瞼を使って綴った言葉は、
「こ ろ し て く だ さ い」
妻の悲痛な思いに、夫は全身を震わせた――。
「真の愛情とは?」
「献身とは?」
「犯罪被害者にとって赦しとは?」
「一瞬の事故によって、いったいどれほど多くの人たちの人生が狂わされ、その裏側にどれほどの苦痛が埋もれていることだろう。そして、人生の中に、ある日突然耐え難い試練が襲ってきたとき、人はそれをどう乗り越え、どう生き抜いて行くべきなのか……」(本文より)。
 強い愛情で結ばれた夫婦の軌跡を通じて、「尊厳死」「老老介護」「医療制度」といった「命」の問題、「矛盾に満ちた保険制度」、「軽すぎる刑事罰」といった交通事故被害者の抱える問題を描く。

内容(「BOOK」データベースより)

真の愛情とは?絆とは?献身とは?全身麻痺の妻が病床で綴った悲痛な想いに、夫は全身を震わせた…。生きる苦しみと死ぬ苦しみ。そこには、尊厳死の是非をも問う深い命題があった。

登録情報

  • 単行本: 222ページ
  • 出版社: 講談社 (2010/7/1)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062950626
  • ISBN-13: 978-4062950626
  • 発売日: 2010/7/1
  • 商品の寸法: 19.2 x 13 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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12 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
私は、このご夫婦にお会いしたことがあります。
はやもう1年が過ぎようとして、この本が世に出ました。

私も交通事故被害者の家族であり、刑事裁判では、被害者参加人として、
法廷にたってきました。控訴、上告と、被告側の上訴は続き、
介護と裁判との重圧は、経験するまでわからない未知の世界でした。

このご夫妻にお会いして、1年。こうして書籍となったこと。
感動という言葉ではかたづけられないくらい胸にこみ上げるものがたくさんあります。

交通事故は一瞬にして、その方の人生を奪い、若さも容姿も奪っていきます。
その変わり果てた姿に、何度も何度も被害者家族は直面し傷ついていくのです。

意識は鮮明なのに、四肢麻痺のために、声をだすこともできない、
指を動かすこともできない。愛しい人の手を握ることさえ出来なくなるのです。
深い深いトンネルに入り込んだ気持ちで、いらしたのではないか。
レッツチャットに出会うまでの、2年という言葉をもてなかった長い月日を思い、
意思を伝えることもできない苦しさ、むなしさは、本当に、想像を絶するものがあります。

しかし、裁判で闘いながらも、必死で介護されたご主人の、その人となりに、
とても胸がうたれるものがありました。
このご夫婦の愛のかたちは、平凡な家庭では、積み上げることのできない、
周囲にも明かされていなかった事実が、その背後にあるのです。

交通事故により、医療や保険の社会問題も浮き彫りになってきます。
でも、どんなに理不尽で、過酷な状況でも、このご夫婦の愛は崩れる事はない。
その絆の深さ、愛の深さに、感動すら覚えました。
結婚など諦めていた、私にも、こうした夫婦のありかたがあるのだと
希望を示してももらえました。

こういう方々こそ、幸せになってほしい。
おだやかな日常を取り戻して欲しい。
そう願わずにはいられない1冊です。
このレビューは参考になりましたか?
8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本|Amazonが確認した購入
独自の取材ルートで、よい取材対象を発掘されたと思います。

ご夫妻の話のほかに、多くの社会的問題を凝縮されているので、作文も編集も大変だったと思います。
論文や専門誌のように、脚注付きで、専門用語や客観情報を伝えたら、分かりやすさがアップしそうな感じがしますが、そうすると本来の家族レポートの温かみがなくなってしまい、編集中のそのような葛藤があったのだろうと思い浮かびます。

映画「ジョニーは戦場へ行った」は、前から非常に興味深いのですが、未だ観たことがありません。重そうな映画なので家族で見るにはどうかと思いますが、観たい映画の一つです。

本題の巻子さんご夫妻のお話は、次世代の私には大変勉強になりました。

親や本人が重度障害をつづった本は時々出ますが、介護する主人が、障害した妻のことを公開することは、抵抗を感じている方が多いと思うので、貴重な情報源ではないかと思います。

米軍の上官になられた長女さんの半生記も興味深いです。
集団規律を重んじる米軍の士官学校は、エリート中の超エリートと聞いています。

仮に自分が重度障害になったら、延命措置をしないで欲しいとは私も思います。
しかし、家族が重度障害になった場合は、その生きているだけでも存在に意味があり手厚い介護とリハビリを懸命に行う家族もいます。
一方、あきらめて一家離散してしまい、孤独な消極的介護を受ける患者も少なくないようです。

植物状態は、年齢や様態・残存能力が様々で、死期が近づいている定義には当てはまらないという意見があるようです。交通事故に関心を持つまでは、植物状態=寝たきり、尊厳死=過度な延命治療はしない、というくらいにしか思っていませんでした。知れば知るほど、難しい問題であり、簡単に結論は出せないだろうと思います。

自分で思う自分の命と、家族が思う自分の命の価値は違うんですよね。

死が目前に迫った過剰な延命措置はともかくとして、まだ余命のある重度障害者のケアをどのように支えていくか、本人(傷病前?)の意思表示と傷病後の家族の判断、臓器移植・尊厳死・過剰延命措置・積極的介護・緩和ケアなど、多くの問題を提起される分、本にまとめるのも大変だし、それぞれ読者の判断が別れるところだと思います。

レビューは、重度後遺障害者家族の実録として、星5つにします。

一方、難しい話ですが、家族の話(暖かい話)と、社会問題提起部分(堅い話)の両立した新しい編集技術を期待します。
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8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
私の母も交通事故被害者です。

本の表紙を見た時、巻子さんのお顔が、母の顔と重なり涙が溢れ出て来ました。それを隠そうと、主人と娘に「ママのママに似ているね」と、おどけて見せたりしました。

本をリビングに置き、なんだか読むのが怖くて読み出すことが出来ませんでした。
今まで封印していた気持ちが溢れ出すのが怖かったのだと思います。
数ページ読み、涙が溢れ、本を閉じ、数ページ読み、涙が溢れて、また本を閉じ……。途中、電話に涙声で出てしまうほど入り込んでしまいました。

辛かった過去を封印し、忘れよう忘れようとしていたさまざまな思いが、母のことと重なりました。
本当に、損保会社、そして損保側の弁護士とのやりとりは、憤りを覚えるほど辛く厳しい日々でした。
私は現実を受け止めるのに3年はかかったかと思います。交通事故で植物状態になった母でしたが、それで
も治ると信じていました。なので、頑張れたと思います。

 会話補助機を用いて旦那さんが巻子さんと会話が出来るのは、とっても羨ましく思いました。
私も未だに、母と話したく、母が何を考えていたのか知りたいです。

加害者への思いも、苦しいほどよくわかりました。私も、母の姿を見て謝って貰いたいと思い、一度だけ調書に書かれていた住所をたよりに加害者の自宅へ行った事がありました。
留守でした……。今、振り返れば留守でよかったかなと思います。私が加害者になっていたかも知れません。

松尾さんご夫妻が、1日でも長く会話が出来ることを願っています。
とても素敵なご夫婦だからこそ悔しいですね。
この感想文を打ちながら、涙がボロボロと出てしまい、横にいた娘が「ママ大丈夫?」と、言いながら背中をさすってくれました。
母も天国から私の姿を見て安心していると思います。
娘に「もう少しお姉さんになったら、この本を読んでね。ママも同じような経験をしたんだよ」と、言いました。

著者の柳原さん、交通事故被害者がどれだけ苦しい思いをして生きているのかを活字にして下さったことに感謝します。
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