大女優・故高峰秀子さんの人生の転換点、27歳時に各国を廻りパリに半年遊学した経験。
その当時の事が書かれた著者の独身時代唯一の著書であり、旅日記、初エッセイとのこと。
表紙のモノクロ写真の他、多くの魅力的な写真が掲載されていて楽しめた。
高峰さんは養母から逃れるために、映画の仕事を休んでパリに移り住んだ。
幼児から天才子役として映画界で働き続けた著者、養母の異常なまでの支配欲から逃れる術が、家を売り払い仕事も休んで日本から離れること。
20代の女性らしい、鋭くて豊かな感性に彩られ、あっさりとパリッとした飾らない独特の文体。
高峰さんが綴った数々の本音は、心を揺さぶられるような心情の吐露で時折ドキッとさせられた。
高峰秀子という女優・女性を語る上でかかせない時代、パリの下宿に日本から送られた本、その本をもとにした映画が後に高峰さんの代表作となり、人生の転機になったという有名な逸話がある。
そういった意味でも、高峰秀子という女優・女性の人生の転換点の貴重な記録だと思う。
中古でも相当のプレミアがついている幻の本の復刊。