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差異と欲望―ブルデュー『ディスタンクシオン』を読む
 
 

差異と欲望―ブルデュー『ディスタンクシオン』を読む [単行本]

石井 洋二郎
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 3,675 通常配送無料 詳細
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合計価格: ¥ 9,870

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

絵画、音楽、映画、読書、住居、インテリア、料理、服装、スポーツ等の趣味から、しぐさ・立ち居振る舞い、言葉づかい等の日常のなにげない行ないまで、名著を解読。趣味と階級はいかに結びつくか。

内容(「MARC」データベースより)

好き嫌いは全くの個人の嗜好か?絵画、音楽、映画、読書、住居、料理、服装などの趣味から日常のなにげない行いまで、社会学的に取り上げられることの少なかった「趣味と階級」の問題に真向から取り組んだ名著を解読する。*

登録情報

  • 単行本: 364ページ
  • 出版社: 藤原書店 (1993/11)
  • ISBN-10: 4938661829
  • ISBN-13: 978-4938661823
  • 発売日: 1993/11
  • 商品の寸法: 19 x 12.6 x 3.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 梵太
形式:単行本
副題にあるとおり、ブルデューの『ディスタンクシオン』を読み解くための
解説書である。大著『ディスタンクシオン』を読み解くは、すなわちブルデュー
理論を読み解くと言っても過言じゃないので、ブルデューの著作を読んでも
イマイチ意味がわからなかった人、これから著作を読む人にとって参考にな
る一冊である。
もちろん私もブルデューの著作を何の前知識もなく読んだので、意味がさっぱ
りだった。文章が非常に難解であるし、感覚的?文学的?な言い回しがしば
しばでてくるので、読み返しても読み返してもわかったようでわからない近づ
きがたさを感じた。
本書を読むと「ああこういうことだったのか」と理解が進んだ。ブルデューの
他の著作や論文にも触れながら補足説明をしてくれているので、わかりやすかったし、
具体的な例などを扱ってくれているので、とっつきやすくもあった。ブルデュー
解説本のなかでももっとも体系的に、また、わかりやすくかかれていたように
思う。最後の章では、日本社会への適応可能性を論じてもいて、興味深かった。
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本|Amazonが確認した購入
●社会学者ピエール・ブルデューの代表作「ディスタンクシオン」(1979年)を読み解く試み。超難解と言われる「ディスタンクシオン」だが、ブルデューの本を数多く翻訳してきた著者の手によるだけあって、その解説はとても分かりやすい。しかしその分、ブルデューの議論の欠点(あるいは現代の日本人の感覚で納得できない点)も遠慮なく目に付いた。

●「ディスタンクシオン」とは、単なる「差別化」ではなく、階級的に優越することを志向する行為を含んでいる言葉である(P184)。ブルデューは、「自分の意思で行っているはず」(P308)だと思い込んでいる我々の洗練された趣味や行動は、この「ディスタンクシオン」に規定された「恥ずかしいまでに紋切型の身振りでしかない」(P308)と説く。

●しかし、我々ヒトが「他人と差別化したい欲望」(P7)をもっていることには納得いくが、そこにいつも階級的優越への志向が含まれているとはとても思えない(「フランス上流階級BCBG(ベーセー・ベージェー)―フランス人の「おしゃれ・趣味・生き方」バイブル (光文社文庫)」なる本さえ出ているフランス本国ではどうか知らないが)。例えば、著者が差別化への欲求の例として挙げる日本の「カミナリ族」「竹の子族」(P255)やカップ麺の銘柄の多様さ(P286)に上流階級への志向性の片鱗は見られない。また、江戸町人文化における「粋」や最近の環境意識の高まりやサブカル系の活発化も、「ディスタンクシオン」の概念には馴染みが悪い(著者もそのことには気づいているようであるが、階級的な「卓越性」はブルデューの主張の要点でもあるので、この違和感を表だって批判することをわざと避けているように感じられる)。

●とはいえ、われわれ現代の日本人も部分的に「階級的卓越性」を目指す性向をもっていることは、やたらと高級外車やルイ・ヴィトンのバッグを買い求める男女の決して少なくないことからも疑いえない。そして、同じことがオペラ鑑賞や美術館めぐり(日本文化ならば能の鑑賞や茶道)などを「良い趣味」としてありがたがる人々にも当てはまる。これこそがブルデューの言う「ディスタンクシオン」である。もちろん、こうして難解な社会学書の解説を好んで手にしているつもりの私自身も、この「ディスタンクシオン」の罠にはまっているひとりに他ならない。
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