我が国の帆布製造の始祖として知られる初代工楽松右衛門は、寛保3年(1743)に姫路藩内(現:高砂町東宮町)に生まれました。
物を作ったり、発明したりする才能に恵まれていた松右衛門は、本業のかたわら、帆を改良する研究を続け、1785年(天明5年)、丈夫な帆を、少ない人手で作ることに成功しました。
そして、兵庫の佐比江町(現在の神戸市兵庫区)で、自分が発明した帆の製造販売を始めました。
松右衛門帆と呼ばれるこの帆は、またたく間に、わが国の主要船舶に使用されるようになり、北前船をはじめとする江戸時代後期の海運業に、画期的な発展をもたらしました。
1802年(享和2年)、江戸幕府は、松右衛門の功績を賞して「工夫を楽しむ」と言う意味の”工楽”の姓を与えました。
現在も高砂市にある工楽家には、松右衛門の活躍をしのばせる当時の文書が、数多く保存されています。