江戸時代、将軍家の鷹匠の鳥見役という職があった。その鳥見役である矢島家の当主、伴之助の妻珠世は、その温かさ、優しさを矢島家とその周りに照射して、柔らかな心地よい世界を作り出してくれる。
決して豊かでない江戸時代の下っ端役人の暮らしの中に、小さな喜びがあり、人々との行き来がある。21世紀の現代では考えられないくらいに自然と一体化した暮らしは、大変そうだけれど、地に着いている。春になればヨモギを積み、筍をほり、夏になれば白玉を作り、スイカを井戸で冷やして食す。四季を忘れてしまいそうになる私たちからすれば、とてもうらやましい。
今回は終に矢島家の次男、長男がめでたく婚姻し、矢島家に”鷹姫様”が嫁としてやってくることに。世代交代を迎える矢島家の次がどうなって行くのか、楽しみ。とても心温まるシリーズである。