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川の光
 
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川の光 [単行本]

松浦 寿輝
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (15件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

『読売新聞』大人気連載の単行本化。川辺の棲みかを追われたネズミ一家が、新天地を求めて旅に出る。小さな命の躍動を余すことなく描き出した冒険物語

内容(「BOOK」データベースより)

平和な川辺の暮らしは失われた。晩夏、安住の地を求めてネズミ一家の冒険が始まる。足元で脈動する世界に優しいまなざしを向け、柔らかい魂の手触りを伝える物語。

登録情報

  • 単行本: 389ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2007/07)
  • ISBN-10: 4120038505
  • ISBN-13: 978-4120038501
  • 発売日: 2007/07
  • 商品の寸法: 19.4 x 13.2 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (15件のカスタマーレビュー)
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51 人中、49人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
読売新聞の夕刊に連載されていた小説が、加筆され単行本になりました。
主人公はクマネズミの親子。安住の地を追われ、新たなすみかを求めて旅立ちます。
このようなある種のファンタジーは、読者をその世界にどうやって誘うかが鍵になりますね。
いわば、入り口をどうするか。。いきなりその世界の住人として物語を始めるか
あるいは、何か我々の世界と共通の“物”をきっかけにするか。
この小説では、私たちの“感覚”をその入り口にしています。
プロローグに書かれている「そんなことはできないに決まっているけれど、
もしあなたがまったく足音を立てずに歩けるのであれば〜」の部分から、
読者はねずみたちの世界に入って行くのです。この入り方は新鮮でした!
物語はハラハラドキドキの連続です。そして登場する動物たちがとても愛らしいです。
ねずみたちの命がけの旅をささえるものは、「川の光を求めて」という言葉。
「川の光」は自分の在り方、生き方の理想を表す象徴なのでしょう。
今の社会、「川の光」を心に持たない人、見失っている人も多いのではないでしょうか。
私自身も考えさせられました。
挿し絵も新聞連載時と同じ島津和子さんです。たくさん入っているので目でも楽しめます。
夏休みに、親子で読まれてはいかがでしょうか。
☆4つの評価は一般の方向けです。私はハムスターを飼っているので心の中の☆は5つです。
このレビューは参考になりましたか?
21 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ringmoo トップ500レビュアー
形式:単行本
川辺に住むクマネズミの親子の冒険物語です。
と、単純に言っていい作品ではないと思います。

この作品の中に、「川」に対する描写がいろいろ出てきますが、エピローグに「川の流れは止まることがない。・・・川の水はいつも新しい。・・・川と一緒にいるかぎり、いつだって新しい自分自身になることができる。」という言葉が出てきます。
物語の発端は、木々を切り倒し整地して、川にふたをして地面を造るという人間の行為によって、棲み家を失ったネズミの一家の旅立ちです。
人間たちが自然を破壊して動物たちに犠牲を強いる、そんな話になっています。ネズミが死に掛けた時、こんな言葉がでてきます。「自分たちの安逸のことしか考えないニンゲンの好き勝手のしほうだいのせいで、あんなに美しかった緑の星は、今どんどん荒れつつある」。

ところで、この物語は何故人間を主人公にして書けなかったのでしょうか?読めば解るのですが、ネズミたちを助ける動物たちがいます。ネコ、イヌ、スズメ、モグラそしてドブネズミ。彼らは、何の欲得もなく彼らを助けます。時には、お節介とさえも思えます。この仲間意識、コミュニティ。現代人が失ってきたものが、ここにあります。それを、人間ではなくネズミで書いたことに、この作品の意味があると思います。
このレビューは参考になりましたか?
14 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 動物を主人公に、擬人法で描くビルドゥングスロマンってフォーマットはディズニーだ(ネズミでもあるし)。主人公であるネズミ親子と犬、猫、もぐら、雀って仲間たちとの関係性は「バンビ」「ダンボ」や手塚の「ジャングル大帝」を彷彿とさせる。物語としてのプロット、ストーリーの正攻法ぶり、わかりやすさは、著者のこれまでの作風に馴染んできた者としては、ちょっと意外、でも新鮮。夕刊とは言え、新聞小説で堂々の児童文学ってのも意表を付いている(井上ひさしの「偽原始人」以来?)。
  主人公の子ネズミ、タータの心に不意によぎった「いつかぼくも「終わる」んだろうか」って疑問に対して、この作品がひとつの答えになっている。人間が文字を生み出した原初的な理由として「死ぬのが、怖いんじゃないのかな」っていう的を射たネズミの言葉が挿入されているけど、文字って担保を持たないネズミにとっては、自らの記憶だったり、親子、友だちとのつながりこそが生きる証だろう。個々の生命体としての「終わり」は必ずあるけれど、記憶の連鎖は川のように流れが途切れることはない。生きるってことは、どれだけ他者に伝える記憶を持つかってことであり、どれだけ他者の記憶を共有出来るかってことであり、つまりは、自分を含めた他者をどう生きるか、他者を含めた自分をどう生きるかってことなんだと思う。タータの言う、「そうやって貸しと借りが順ぐりに回って、この世は動いてゆく」「どんなに安楽でも快適でも、四角い檻のなかで回し車をくるくる回して暮らすような生活は、嫌なのだ、駄目なのだ」ってのも、そうした文脈で捉えると、すぅーっと理解できるのだ。
 物語の地図に落とし込まれた「迫村橋」「榎田橋」って名前が松浦作品のファンにとってはサービスに感じられて、嬉しかった。逆にいつも思うけど、「あとがき」は要らない。批評家だから、作品を外から語りたくなる気持ちはわかるけど。
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湘南ダディは読みました。
芥川賞作家の空前の反響をよんだ読売新聞連載小説という帯に魅かれて読みましたが、本当に空前の反響を呼んだのでしょうか。小学校高学年や中学生向きのジュニア小説としてで... 続きを読む
投稿日: 2007/11/26 投稿者: 湘南ダディ
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