たしか中1の時に本屋で講談社文庫版を買ったのを覚えています。こんな形で再会できるとは。当時は登場人物が皆年上だったのに今やこっちが年上っていうのはなんとも不思議な感覚です。それで今は語り手の涼子のお嬢ちゃんぽさや哲文の偉そうな「〜のだ」口調に違和感を感じるのでしょうか。(ガキのくせに!って・・・私の方がガキだったのにぃ) こういう動機、殺人というのもあるんだ!と衝撃を受けたのを思い出します。そしてここに描かれている芸術論やディレッタント的ムードに少し憧れを抱いたことも。(すぐ忘れてしまいましたが・・) 再読してみて脳裏に焼き付くのは荒涼とした海とそんな所に建てられた館のイメージもさることながら、やはりそこに集う人間たちの哀しさですね。ラスト近くで最初はイラつく涼子の鈍さが強さとなって生きてくるんです。続編もぜひ読んでみたいです。