山を愛する山岳救助ボランテアの島崎三歩(小栗旬)が暮す山を
管轄としている警察署山岳救助隊に、新人配属された椎名久美(長澤まさみ)
は、三歩や隊長の野田の指導の下、厳しい訓練で女性隊員として確実に
成長していくが、大自然の猛威と救助現場での過酷な環境は、自分の無力感
と共に自信を失ってしまう・・・。
島崎三歩はいつも笑顔でへらへらしたような男だが、山岳救助のエキスパートだ。
山を知り尽くしたその笑顔の陰には、多くの犠牲者を見てきた。
山で捨ててはいけないもの、それは『ゴミと命』その言葉は三歩の口癖だ。
山とはある意味で男の世界だが、妥協の世界でもある。自然相手のこと。
無理をすれば命がない。妥協とあきらめの世界でもある。
死亡した登山者を投棄したり、遭難した登山者を責めないその姿勢が理解出来ない
久美だが、自身が遭難者になったときにその意味が分かる。
作品はオープニングから迫力の映像で始まる。内容的には『海猿』の山版と
いったところだろうか。山岳のエキスパートの三歩も市街地では遭難(迷子)
をしている場面は笑える。作品は山岳救助の場面が中心だが、それを支える
人間描写の影が薄いが、『よく頑張った邦画』という印象を持てる映画だ。