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岡本綺堂随筆集 (岩波文庫)
 
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岡本綺堂随筆集 (岩波文庫) [文庫]

岡本 綺堂 , 千葉 俊二
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

『半七捕物帳』の岡本綺堂(1872‐1939)は、明治5年に東京・芝高輪に生まれた。父は元御家人で母は武家奉公をした町娘。時代は明治から大正。江戸の風情の残る東京の町と庶民の日常生活、旅の先々で出会った人々、自作の裏話―穏やかな人柄と豊かな学殖を思わせる、情感あふれる随筆集。著者はいい時代に生まれたらしい。

登録情報

  • 文庫: 387ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2007/10/16)
  • ISBN-10: 4003102630
  • ISBN-13: 978-4003102633
  • 発売日: 2007/10/16
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
岡本綺堂というと"半七捕物帳"が有名で、捕物帳の元祖だそうだ。探偵物は洋の東西沢山あり、読み出すときりが無いので最近は全く読まない。

今回綺堂の随筆集を読むと、綺堂はむしろ幼年期より芝居に興味を持ち、劇作家の道に入り捕物帳はその後に作られたそうだ。作者は江戸や明治期の人々や事柄に深い興味を持ち、優しい文章が楽しませてくれた。随筆集のなかで私が感銘を受けたのを二つほど記す。

ランス紀行:第一次世界大戦後のフランスで、戦後の廃墟を巡るという呆れた企画があり、そのツアーに参加した著者が一本の立ち木も無い荒廃した丘に、赤いヒナゲシが人間の争いを知らぬげに一面に咲いているのを目撃、

「・・・責任者はある。しかしながら戦争そのものは自然の勢いである。欧州の大勢が行くべき道を歩んで、ゆくべき所へゆき着いたのである。・・・」と感慨にふける。

温泉雑記:交通不便なこの頃の温泉では永逗留が多く、浴客同士の交流があったが、日帰りも出来る様に便利になってくると、お互いの挨拶も無くなるなど、今のことかと思うが明治時代の話だ。

江戸の風情が残る明治、大正時代の東京の人々の様子が活写され、去年読んだ渡辺京二著「逝きし世の面影」を思い出させた。
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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 夜の翼 トップ1000レビュアー
形式:文庫
著者の「物を見る目」がとても好きで、作品もですがこうした随筆がとても嬉しいです。
エッセイではなく「随筆」。これまでに出版された四種類の随筆集と単行本未収録の随筆から選ばれた、大変に美しい一冊です。
言葉使いの綺麗さや確かさ、短い言葉で本質を表現できる作家的精神の何と気高く純粋なことか。
ただ透明で美しいだけでなく、とても可愛らしいのも特徴です。著者の佇まいがキュートとしか言いようがない愛らしさ。年配の男性に失礼かもしれないですが、とにかく「素敵ですね」と微笑んでしまいたくなります。
古い時代の懐かしさを詩情豊かに描写する、楽しい一冊。
江戸時代の犯罪者のとんでもない史実に仰天し、赤穂浪士の華々しい活躍の影でひっそりと生きていた武士のこと、この本で初めて知ったことがたくさんあります。
湯治場の話、庭木のこと、助けた蟹の身の上への懸念……小さくか弱いものへの深い愛、亡くなられた方への哀悼など、心優しく豊かな著者の、本当に綺麗な文章です。
読む度に新しい発見があり、俗事にかまけて小さく愚かに縮こまっていた自分の心が広々した世界に解き放たれて、深呼吸できるような気になるのです。
この本は私の心のシャワーです。
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