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山谷崖っぷち日記
 
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山谷崖っぷち日記 [単行本]

大山 史朗
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (11件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

満場一致!開高健賞受賞作。‥人間は強者も弱者も汚れている。

知力、健康、勤勉さは人並み以上。が、組織での人間関係が切り結べずに、山谷の労務者に落ち込んだ男による時代と人間へのふかーい考察記。

--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

山谷労務者O氏の「生活と意見」。ドヤの臭いと騒音、露骨な仕事の奪い合い、外国人就労者や過激派の組合活動など、山谷の人間模様を実感的・省察的に綴った「現代の方丈記」。第9回開高健賞受賞。

登録情報

  • 単行本: 184ページ
  • 出版社: 阪急コミュニケーションズ (2000/06)
  • ISBN-10: 4484002108
  • ISBN-13: 978-4484002101
  • 発売日: 2000/06
  • 商品の寸法: 19 x 13.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (11件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 475,634位 (本のベストセラーを見る)
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16 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 内田裕介 トップ500レビュアー
形式:文庫|Amazonが確認した購入
著者は山谷の簡易宿泊所に住む日雇い労働者である。読書人でいわゆるインテリだが、軽度の鬱病のため普通の会社勤めが難しく、日雇い生活を続けて遂に50歳を過ぎた。

そして、身体の衰えを感じ、日雇いを続けられるのもあと数年となって、思うようにならなかった自分の人生を振り返り、山谷での生活を静かに見つめたのが本書である。ドキュメントでもなくルポでもない。強いて言えばエッセイだが、誰かに読ませる目的を持って書かれたものではない。自分が自分のために書いた、という意味でまさに「日記」である。

著者は、不遇であった自分の人生と「折り合い」をつけた、という。不遇を誰かのせいにして恨むこともなく、社会や政治を罵倒することもなく、自分自身を責めたり後悔したりすることもない。ただ、ただ静かである。この諦観こそが本書のいちばん大きな魅力だと思う。こういう本に出会うと、勢古浩爾氏がいう「思想なんていらない生活」というのがよくわかる気がする。いわゆる思想はないが、ここには確かに、深い人生がある。

5年前、2000年に開高健賞を受賞した後、他に作品は発表していないようだ。大山氏にとって文学賞受賞の栄誉もインテリ作家生活も大きな意味はもたないのだろう。自分の人生と折り合いがついている、という言葉の重みを感じる。

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14 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By kick-me
形式:単行本
 山谷に限らずこの作品に描かれている人間模様は、いろんな所で起こっているように思います。少しでも他人の自分より劣ってる部分をあら捜しして、自分の最後のプライドを保とうとやっきになる人など「いるいる、こういう人」という感じで、その著者の深い洞察力に基ずく人間関係のリアリズムは山谷をとても身近に感じさせます。ある過程を経て導かれた結論としての「無知は傲慢さと卑屈さを呼び寄せる」という言葉がとても印象的で真理をついているな、と思いました。
 山谷生活において悲観するわけでも、楽観するわけでもなくただ静かな肯定がそこにはあり、冷静で客観的で時に自虐的なこの文章には哲学と作者独特の美学を感じます。勝ち負けだけのこの世の中で持ちたくも無いコンプレックスをいつのまにか持たされている自分にも気付かせてくれます。
 苦悩するくらいなら、時にはその重たい荷物を降ろせば良いのだ、という考え方は決して諦めなどではなく、ひとつの勇気と覚悟のいる潔さなのだと私には思えてなりません。この考え方には深く共感し、希望すら感じます。
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10 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By シロフォン トップ1000レビュアー
形式:文庫
このように描かれる山谷があったのかと驚いた。

山谷と聞いてイメージするもの、臭い、生々しい荒っぽさ、猥雑さ、苛烈さ・・・しかし本書には臭いが書かれていながら臭いがない。熱が書かれていながら熱がない。あくまで淡々と枯れているのである。

著者の筆が及ばないせいではない。それが本書の特異性であり、山谷に生きる著者個人にとっての山谷を、生活をそのまま綴った結果なのだ。

想像だが、山谷の外の人間がルポとしてこの地を描く場合、先述した臭いや荒っぽさ、熱を最初から先入観としてもち込み、それを書き込もうと力むだろう。あるいは、山谷を足場にして社会問題に切り込んでいこうという欲をもっているかもしれない。そんな外側の人間にこのようなルポは書けまい。

著者に欲がないわけではない。日々の生活においても「教養における私の優越性を相手に知らしめたい」衝動を抑えられなかったと書いている。その欲の延長線上に本書があるとも言えるだろうし、既成のルポとは違う山谷を書いてやろうという目論見はある程度あったかもしれない。

なのにあくまで淡々とした枯れた境地を感じさせるのは、著者の才能、文体のためであり、幾度も職業生活につまずき、体調を崩し、「人生に向いていない人間」と自らを結論づけた著者が山谷に居場所を見出したという経緯、独特の価値観や諦念の影響であろう。

山谷という特異な場所にありながら、ただ個の生活と感想をありのままに綴り、そこから著者に特有な価値観と知性がにじみ出てくる印象を残す体験記。希少な作品に巡り合ったと感じた。
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投稿日: 2010/1/7 投稿者: ひげのぶ
抜群に面白い
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投稿日: 2008/11/19 投稿者: wholovesthesun
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... 続きを読む
投稿日: 2007/6/27 投稿者: 鞠
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投稿日: 2006/8/17 投稿者: トリイミキ
異界の哲学者
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投稿日: 2004/3/18 投稿者: 鉄
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投稿日: 2004/1/2 投稿者: chinche
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投稿日: 2002/10/1 投稿者: おっか3
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