酔った勢いから出発したメンバーがアルプスの長大な峰に挑む・・・
なんて言うとかっこいいのだが、実施されたその体育会系の山行計画にいつ心が折れるのか?
彼ら自身、自問自答の山行であったと思う。
笠ヶ岳から遙かにみえる槍の先鋒・・・ほんとに行けるのか?
登り下りのルート、仰ぎ見る西鎌尾根からの槍ヶ岳。
足裏の感触、したたり落ちる汗、ザックの重み、ビールの喉ごし・・・
「山行記」と聞けば、山行記録のようなイメージを持つが、
この文章は著者が山から降りて、山仕様の「わたし」から下界仕様の「わたし」へ還るための作業だと理解した。
そう言えば、自分でもブログに記録を載せたり、日記を書くことがある。
これもある意味で確認の作業なのだろう。
山と渓谷に掲載された作品の他に、書き下ろしの作品がある。
TVに出演されたときのエピソードなど、著者の違う一面を見たような気がした。
もう書くためには登らないと仰っているが、今度はもっと楽な山行を楽しめるといいですね。