山田さんが亡くなってもう10年ですか・・・山田さんは元々宝石で達磨峠の事件が入選し、推理小説作家としてデヴューしましたが、ご存知のように忍法帖もので大ブレイクし、しかもSF,怪奇小説、明治もの、ジュヴナイル、その他広範囲なジャンルで優れた作品を残しています。
本書は、多彩な山田さんの仕事を忍法帖、明治もの、推理もの、時代物、それ以外のものに大別し、各々キャラクターズ・ファイルで主要な登場人物を紹介し、次に簡単な解説付きで作品を紹介しています。
忍法帖で最大のヒーローは、やはり柳生十兵衛でしょう。柳生忍法帖、魔界転生、柳生十兵衛死すの3作で堂々主役をはっています。しかし、個人的には、やはり甲賀忍法帖の忍者の秘技合戦が印象に残っています。晩年に力を注いでいたのは、明治ものでしょう。明治断頭台、幻燈辻馬車等傑作ぞろいです。また、推理ものも傑作ぞろいです。私が山田さんに興味を持った頃は、殆どが絶版、品切れでしたが、その後、廣済堂文庫、少し遅れて光文社文庫で主な作品は入手し易くなりました。又、戦中派不戦日記、エッセイにも優れた作品が少なくありません。今後は、ジュヴィナイルものの発掘が期待されます。
次に、1979年のロングインタヴューが再録されています。山田さんは、小さいとき母親を亡くされた事、下手だけど麻雀が好きなこと、肉とウイスキーが好きなこと等興味深い事が解ります。また、山田さんには、母親が死んだ事、太平洋戦争に負けた事、高木さんと一緒に行った事が3代ショッキングな事だそうです。そして、最後に忍法帖主要忍者人名録があり、辞書代わりに使え便利です。
しかし、全仕事と謳うからには、ビブリオグラフィー、略年表は必要不可欠でしょう!!改訂版を出す際には、その点のご配慮お願いします!!