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山本五十六
 
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山本五十六 [単行本]

半藤 一利
5つ星のうち 3.4  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

最後まで開戦に反対し、短期決戦を望みながら不本意な戦争を指揮した悲劇の海軍大将、山本五十六。
「こよなく懐かしく、親近感のもてる人――“山本贔屓”を自称する著者の集大成、ついに刊行。

「戦争にあくまでも反対なら、風雲急を告げはじめたとき、辞任する道もあった。が、山本長官の真情からは、そんな卑怯未練なことは許されない。ふたたび責任放棄という汚名を着ることになるおのれを、どうして越後の人に見せられようか、なのである。栄達して三国山脈を一度は越えた男が、おめおめとしくじって故国へ帰ってゆけるはずはないのである。越後生まれのかれの悲劇がそこにあった。」(本書より)

内容(「BOOK」データベースより)

最後まで開戦に反対し、短期決戦を望みながら不本意な戦争を指揮した悲劇の海軍大将。こよなく懐かしく、親近感のもてる人―“山本贔屓”を自称する著者の集大成。

登録情報

  • 単行本: 464ページ
  • 出版社: 平凡社 (2007/11/23)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4582833802
  • ISBN-13: 978-4582833805
  • 発売日: 2007/11/23
  • 商品の寸法: 19 x 13.2 x 3.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.4  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本(ソフトカバー)
僕自身はいわゆる奥羽越列藩同盟のあった県の出身ではないのですが、忠義の人・会津藩主松平容保公を敬愛している関係からも、江戸っ子の半藤氏が常々語っておられる“薩長史観”に対する反論には、溜飲が下がる思いをしておりました。(でも、松陰先生と東行さんは大好きです)

この本も山本五十六元帥の故郷・越後長岡藩の歴史にまで遡り、薩長のいうところの“賊軍”の出身であったために海軍の主流派になれなかった山本元帥の苦悩の日々を伝えています。
半藤氏が疎開時に長岡で過ごし、山本元帥は県立長岡中学校の先輩でもあるということで愛情と尊敬の思い入れ深く、されど史実には忠実に元帥の人となりに迫っています。

ただ、自分の不勉強を棚に上げるようでお恥ずかしいのですが、年表や帝国海軍の組織図、太平洋戦争の軍略図(こちらは2点ありましたが)等があればもっとよかったかな、と思います。(文庫本は大抵外出時に読むため、脇に年表や地図を広げる訳にはいかないのです。)
また、年表等があれば、12月に半藤氏が企画にも携われた映画が役所広司氏主演で公開されるとのことですので、山本元帥の名前さえ知らない若い世代にももっとアピールできたのではないかと思います。

いずれにせよ、世代を問わず多くの人に読んでいただきたい本であることに変わりはありません。是非お勧めいたします。
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形式:単行本(ソフトカバー)|Amazonが確認した購入
同じ越後長岡出身の山本五十六と河井継之助とのアナロジーに興味を持った。幕末期の長岡藩筆頭家老/軍事総督である河井は、開明論者であり封建制度崩壊を見通しつつ藩軍を洋式近代化し局外中立(独立)を目指したが、新政府軍に認められず、最後は自ら育てた洋式藩軍を率い長岡の焦土化を賭して政府軍と戦い、敗れて戦死する。一方、連合艦隊司令長官の山本は、対米戦争の無謀であるを唱え最後まで開戦に反対するが国論に敵わず、自ら育成した海軍航空隊を率いて刺し違え覚悟で対米開戦の火蓋を切り、やがて戦況不利な中、視察中の機内で米軍機の攻撃を受け戦死する。山本自身も河井を尊敬していたという。日本の敗戦は米国との物量/システム的思考の差が支配的要因であり、まさか、そんな物語的な短絡的な事ではないとは思うが、状況的に切羽詰まった山本は精神的に河井を意識して行動し、結果として連合艦隊は米軍に追い詰められて行った。。。
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6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By waves
形式:単行本(ソフトカバー)
いくつかの著作を寄せ集めたらしい本書。それでも半藤氏の語る戦史は面白く勉強になる。読みどころは三国同盟問題をヤマとする開戦前史、ミッドウェー海戦、ガダルカナルを巡る戦いの3つになるだろうか。

私が注目したのは後二者で、太平洋戦争の戦況を決めたのは指揮官たちの闘志である、ということ。重要な局面では闘志と目的意識の強い方が勝ち、戦闘の目的をあいまいに捉えていた方は負けている。

開戦冒頭では米軍には準備がなく、準備万端の日本軍の闘志が勝っていたが、ミッドウェー海戦を境にそれは逆転する。十分に情報収集を行った上で、空母三隻で空母八隻を迎え撃ったミニッツと、「敵艦見ユ」の報から迎撃まで一時間半もモタモタした南雲司令部。これも南雲個人に責めを帰すのは酷というもので、主目標はミッドウェー占領か敵空母撃滅か、曖昧だったところに敗北の真因があるのだろう。

ガダルカナルをめぐる南太平洋海戦でも闘志が戦局を決める。海上戦では総じて日本軍が優位だったにも関わらず、米軍は戦略目的であるガダルカナル飛行場の死守を達成した。海戦の勝利に満足した日本軍の現場指揮官と、手持ちの艦隊をすり潰してでも飛行場を守り抜いたハルゼイ。トータルでの闘志の差はあったと言わざるを得ない。日本側が戦史として誇るとしたら、水上戦闘の勝利ではなく、ガ島撤退時の撤収作戦の成功の方だろう。

作戦参謀三和中佐は言う。現時の長官、司令官、参謀長に名将少なし。大局明察の能ややありとする人は我意に強く、協調ありかと思えば無為または無責任。これらの人は不惑壮年の時に順境にあり、多くは酒間にて壮言を事として、反省することなかりし人ならむか、と。

組織に官僚化はつきものだが、官僚化した軍隊では戦えない。山本の指揮する連合艦隊も、現場には優秀で勇敢な士官も多かったのだろうが、司令官クラスまでトータルで見れば官僚化した人材を抱えながらの戦いだったのだろう。この問題は、現代の我々にも通じている。

そして身内の官僚化に山本はどう対処したのか。半藤さんは山本を「情の人である」とかばっているが、軍令部には大声で抵抗した山本も身内には甘かったのかもしれない。また山本自身の闘志も、育て上げた将兵が死んでいくうちにすり減っていった、と読むのが本書の読み方なのだろう。
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