「日本の歴史」といいながら、基本的には後醍醐天皇の南北朝と、夏目漱石の「こころ」という時空を超え、性質を異にする事象の比較をしている。
この一見何の関係もないような比較を通じて、日本人のあるいは、天皇制の本質を示している。
ただ、浅学非才の小生が言うのはおこがましいが、やはり、あまりにとっぴな比較の中から真実を引き出そうという試みは見事に成功しているように思えるけれども、他方、「この比較で日本の全てを論ずるのには無理があるのではないか」とも思えた。
なお、私は、山本さんは、他人に対する個人的論評から超越した、思惟の人と考える。