表題の「山手〜」は、兄と妹の禁じられた話です。
文学的かつ、少し抽象的な作りである分、説明が少な目で解りにくい部分もありますが、逆にそのおかげで、生々しく重い内容をさらっと読めるようにもなっていると思います。
「奇譚」とあるので、別世界を覗き見るように、ある種のファンタジーとして物語を読み進めるとよいのではないでしょうか。
他掲載作品の「プライスレス〜」は、失恋旅行中の主人公が見知らぬ美少年になつかれ、振り回される、コメディタッチな話です。
ただコメディタッチなだけではなく、主人公、美少年共に心情がよく描かれていて、こちらもまた話に引き込まれます。
個人的に重い話が苦手なので、「山手〜」の後に「プライスレス〜」を読んでホッとしました。
とにかく絵が上手い!男性女性共に美しい!
デッサンが狂っていたりするとそれだけでシラケてしまい、読む気ゼロなんてことがたまにありますが、この作品に限ってはそのような心配は皆無です。