毎回、「らんぷの本」が出版されるのを楽しみにしている。
シリーズの本を読んでいると、
まるで美術館の展覧会に行っているような気分になれるからだ。
今回の本は、山川惣治である。
どんな内容なのか、パラパラとページをめくってみた。
まず目に付いたのは、見出しである。
見出しのフォントが、とても大きい。
しかも、見出しの付け方にユーモアを覚える。
どことなく、漱石の「猫」を読んだとき感じたユーモアを思い出させる。
例えば、「おもしろ文庫『少年王者』の全表紙」という見出しが、大きく掲げられている。
面白いと感じるのは、見出しのフォントが大きいにもかかわらず、
そこに書かれている内容があまりにも「古い」からだと思う
(多くの場合、昭和初期の用語が使われている)。
微妙なアンバランスが、面白いと感じる理由だろう。
もちろん、この本の見所は見出しだけではない。
「少年王者」のストーリー抜粋も、とても面白い
単純明快なストーリーである。
単純すぎて笑ってしまう。
当時は山川も山川の読者も真剣だったのだろう。
だが、今ぼくが読むと無邪気さというか、
演技のなさを感じる。
当時の真剣さを感じることはできないが、
古き良き時代を感じることができる。
いずれにしても、この本は笑い抜きでは読めないものである。