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山下奉文―昭和の悲劇 (文春文庫)
 
 

山下奉文―昭和の悲劇 (文春文庫) [文庫]

福田 和也
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「マレーの虎」と呼ばれ畏れられた「最後の英雄」がたどった栄光と無念の軌跡を追い、昭和という時代の実相を明かにする。『乃木希典』に続く傑作評伝。新たに一章を加えた増補決定版。

内容(「MARC」データベースより)

難攻不落のシンガポールを攻略し、ヨーロッパのアジア支配を破った「マレーの虎」山下奉文。彼が辿った悲しみに満ちた末路にこそ、昭和の本質がある。栄光と無念を背負った最後の英雄の人生を描く。 --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 249ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2008/4/10)
  • ISBN-10: 4167593076
  • ISBN-13: 978-4167593070
  • 発売日: 2008/4/10
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.8 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫|Amazonが確認した購入
明治の乃木大将と昭和の山下大将の比較は面白かったです。
著者は明治の代表を乃木、昭和の代表を山下としていますが疑問が湧きました。
自軍将兵だけでなく、敵兵の死傷にまで悲しみを覚える乃木希典という生き方は、明治でも稀なものだったと想います。
山下大将には組織人としての悲劇・限界があったかもしれませんが、平成の世には彼程の人もいないと思うのです。
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3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
著者は明治の英雄の乃木希典と昭和の英雄の山下奉文を比較しています。しかし徳を持って日本人の美徳の象徴になった乃木に対して、山下は陸軍の組織内のとぎきり性能がいい歯車に過ぎません。乃木は価値観を創造しましたが、山下は創造どころか陸軍のいう価値観のもっとも忠実な履行者でした。もっとも組織人には組織人の美徳があります。山下も部下や敵からも大きな尊敬を受けていた点は(スケールが違うとしても)乃木と同じです。栄光と挫折を味わった点、敵国との戦いとともに、組織との戦いにも苦しむ姿は確かに山下は昭和と言う時代を象徴した人物でした。
このレビューは参考になりましたか?
18 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 古本屋A トップ1000レビュアー
形式:文庫
買って読んで損は無い。というのは、著者は、普通、流布している知識や、知識の前提みたいなものを、全部知っているうえで、珍しい事実を示して語る、博学にして視点がユニークな人だからだ。本書でもタイトルロールを中心に、太平洋戦史の多くの事実を教えてくれる。でも、山下奉文が果たして語るに値する人物だっただろうか、と首を傾げざるを得ない。著者としてはきっと、左翼の自虐史は論外としても、司馬遼太郎的な「明治は偉かったが昭和は馬鹿だった」式の昭和史観が、かなり根強いことに不満を覚え、別な史観を示そうという意図があると思う。「非西欧」で、資源的にも国防的にも非常に貧弱な環境にある日本の宿命を直視しないで、過去の失敗を「愚か」のせいにし、事後的な道徳的反省で涼しい顔をされては大いに國を誤る、という著者の懸念は分かるような気がする。でも、自身の石油の供給国・米国と戦争をするその発想は異常だし、ワシントンブリッジやクライスラービルなど当時の米国の圧倒的な物量と生活水準を知っていたエリートは日本には少なくなかった筈なのに、戦争してしまう異常さ。日露戦争当時と大差無い、陸軍の装備の貧弱さ。なのに著者は当時の軍人のエリートは、他分野のエリートより技術的な知識をわきまえた上で他国と自国を比較できる相対的に優れた集団と言い、山下をそのなかでも最良の部類と見ているようだ。山中で、重傷を負った部下に暴行を重ねてしまう山下に、異常な配慮を示す著者の判断も共感できない。山下の悲劇的な立場も分かるが、多くの一兵卒や国民は同じく悲劇的だったはずだ。石原莞爾に就いても特別な配慮で語る著者だが、石原の著作を読めば才気はあるがどうみてもご都合主義の書生の議論にしか思えなかった。著者の判断が良く分からない。
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