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上巻の途中まで、タイトルの「屍鬼」というのが何を指すのかわからず、それゆえに怖かったです。伝染病なのか、タタリなのか、化け物なのか。実体があるのか、ないのか。「よくわからない」というところが恐怖を煽ります。
「屍鬼」の正体が明らかになった下巻では上巻とは違い、様々なことを考えさせられます。善悪の区別とは何なのか?人間側から見る善悪と、屍鬼側から見る善悪、そして第三者として神が存在するなら、何故屍鬼という生き物が存在するのか。「生きる」という根本的なことはどういうことなのか。この「屍鬼」という物語はただのホラーやミ!ステリーものとは違い、色々な意味で深い話です。
人間一人一人、屍鬼一人一人の想いや生き方も鮮明に描かれ、切なくてやりきれない場面もいくつもあります。
「外場」という小さな村が舞台の話ですが、物語自体は壮大な話だと思います。長いのが難と言えば難で、とっつきにくいのですが、逆にだからこその良さがあります。ぜひ一度読んでみてください。後悔はしないはずです。
この話を読んで、改めて小野不由美氏のすごさを思いました。
それにしても分厚い本です。上巻約700g、下巻約800g、あわせて1.5kg・・・・。鉄アレイ替わりになるなこれは(笑)。その重さに見合うだけの小説なので、いろんな重さにめげずがんばって読み進めましょう。きっと後悔はしませんから。
前半の深深とした怖さとは打って変わって、... 続きを読む
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