主人公は竜と戦うために、精神融合した屍竜を操る魔導士です。
竜と魔法のファンタジーという、ぱっと見ありがちなファンタジーものなのですが、魔導の行使には自らの血を消費したり、屍竜との精神融合は凄まじいリスクを孕んでいたりと、細部の緻密さが作品世界をしっかりとしたものにしています。
竜と人との争い、異なる宗教と魔法体系を持つ国家間の争い、この二つが絡み合いながら重層的に物語が展開してゆきます。
また、屍竜との精神融合は、単なる物語の彩りではありません。ラストでは驚愕が待ち構えていることでしょう。
この話は、かなり壮大な尺を想定されている模様です。2巻も読みましたが、まだ話の全容は分かりません。
とはいえ、登場人物はみな個性的で魅力的な人物も多く、伏線をたくみに張り巡らせた緊張感のある構成なので、一巻毎に明かされる事実はわずかであっても、なかなか面白いです。
今後に期待の持てる良作だと思います。