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屋根裏プラハ
 
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屋根裏プラハ [単行本]

田中 長徳
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

急激に変わりゆく人々の姿と、過酷な歴史の記憶とを二重写しに捉える、17の断章。この街に魅せられた人気写真家による、個性あふれる名エッセイ。

内容(「BOOK」データベースより)

長年プラハにアトリエを構える写真家が「屋根裏」から見た、狂おしい魅力を持つ街の姿。独特のユーモアの間に街と人々への敬意が滲む、個性あふれる名エッセイ集。

登録情報

  • 単行本: 285ページ
  • 出版社: 新潮社 (2012/1/31)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4103317310
  • ISBN-13: 978-4103317319
  • 発売日: 2012/1/31
  • 商品の寸法: 20.2 x 14.4 x 3.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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10 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
いいよな〜 2012/2/17
形式:単行本
久しぶりに長徳氏の書籍を購入しました。プラハの長徳さんの仕事場兼隠れ家?、以前に出たプラハ写真集でも見ましたがいい感じですね。この本には長徳氏のプラハでの出会い、日常、生活、徘徊、夢か現実か妄想?、などと共に時間の経過と共に変わっていったプラハの街の息遣いが感じさせられましたね。とりとめのない氏のエッセイは何処から読んでもリラックスしたい時にはとてもナイスです。私も数回プラハに行きましたが、いわゆる東欧(元ソ連邦)な雰囲気が薄らいできたが、とても趣きの有る(落ち着いた)感じの街だと私的ですがおもいました。またカメラを持ってプラハに行きたくなる本です。
このレビューは参考になりましたか?
3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本|Amazonが確認した購入
 田中長徳氏はカメラ評論家だと思っていましたが、本書を読むかぎり写真家なのですね。
プラハの革命前と革命後の歴史的な転換点が、そこで暮らす人々の暮らしや雰囲気とともに
描写されていて興味がわきました。
 しかし読み進むうちに、プラハのP氏をB級と評し、アラーキーや飯沢の爺たちと他の写真
家を酷評する姿勢に疑問がわきました。作者は他者より常に自分を優位に置きたい性癖の
持ち主かと考えてしまい、後味の悪い読後感でした。日本国内で開催される長徳氏の写真展を
ぜひ拝見したいものです。
このレビューは参考になりましたか?
形式:単行本
カレル橋に始まるプラハの街案内を予期しつつ読み始めると、次第にその予期は裏切られて、「住人でもなく、旅行者でもない」著者の日常生活空間に引き込まれてゆく。ビロード革命前は「大切なことは、電話で話さない。手紙に書かない。酒場で話さない」ことが常識だった人々の代わりに、「プラハの春も革命も学校で習った」という手合いが台頭しつつある環境の中で、その日常生活空間を彩る一つは、著者は意外にも「チェコのワイン」を挙げている。≪支払うお金を考えるのなら、ワインはオーストリアーチェコ国境の北側に限る≫と語る「パブロフのワイン」は本書十七編のエッセイ中の白眉といえよう。だが、それは欧州大陸のワイン生産北限云々についての著者の薀蓄の故ではない。例えば次の一節。
≪ワインを飲むなら郊外の森の中の青天井か、さもなければ地下に限る。それも独りで飲むに限る。酔うにつれて考えたこともないような言葉が頭の中からわき出す。自分はその中に入って行ける。つまみはチーズが数片あればいい≫ ・・・「森の中の青天井」や「地下」はおいそれと望めない「極東の大都」に住む身には、ワインはやっぱり、好きな女性と二人で気の利いたレストランで飲むものだろうなと思いつつ読み進めると、もう一度≪ワインは一人飲みに限るのである≫と繰り返し、≪異性と飲むのは嫌いだ。ワインの酔いの饒舌がどうしても「男女間のクールなやりとり」になってしまい、それがつまらない。≫という文章の次に、≪男女のワインのやりとりにはその先の「淫行」の予感を前提とした無言の契約が感じられる≫と、わが下心をグサリと突き刺す一文が続く。開高健も思わず我が意を得たり!と泉下で膝を叩いているのではあるまいか。

こういう感性を持った著者の鑑識眼によるエッセイが面白くないはずがない。腔腸動物のようにうねった旧迎賓館「ホテルプラハ」での朝、ベツレヘム礼拝堂近くのカフェバーで食べるクネドリーキやシュニッツエルのランチ、長年の友人Pとの数々の思い出、棲みたかったキュビズム建築、20年前のプラハ娘との市電デート、などどのエッセイをとっても、著者の専門領域が「写真家」「カメラ評論家」であることなどすっかり忘れてしまう。かのチェコのワインもきっとこのように熟成した味わいであろうと想像させられる。
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