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居住の貧困 (岩波新書)
 
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居住の貧困 (岩波新書) [新書]

本間 義人
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

職を失い、住まいを奪われる人たち、団地で進む高齢化と孤独死、規制緩和がもたらしたいびつな住環境…。人権としての居住権が軽視され、住まいの安心・安全が脅かされている日本社会の現状を詳細に報告。社会政策から経済対策へと変容した、戦後の住宅政策の軌跡を検証し、諸外国の実態をもとに、具体的な打開策を提言する。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

本間 義人
法政大学名誉教授。1935年東京都生まれ。早稲田大学卒業。毎日新聞社編集委員、九州大学大学院教授を経て、2006年3月まで法政大学教授。専門分野は都市・住宅政策、国土・地域政策。1984年東京市政調査会藤田賞特別賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 224ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2009/11/21)
  • ISBN-10: 4004312175
  • ISBN-13: 978-4004312178
  • 発売日: 2009/11/21
  • 商品の寸法: 17.4 x 10.4 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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29 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Gary
形式:新書
筆者が慈愛あふれるリベラリストであることは、よく分かった。筆者が社会的弱者に向ける眼差しは暖かく、社会に向けた舌鋒は実に熱い。日本政府の住宅政策の貧困が、現在の劣悪な住環境を発生させ、それが社会的弱者を直撃していることに、筆者は憤りを隠さない。しかし、である。筆者の凝り固まったイデオロギーが、真の問題の所在を見えにくくさせてしまっている。残念なことに、筆者は、この本の中で、弱者の居住問題に対する有効な解答を、殆ど示せていない。筆者は、中曽根が嫌いであり、サッチャーが嫌いであり、小泉が嫌いであり、民間企業が嫌いであり、市場経済が嫌いである。だが、我々は、好むと好まざるとに関わらず、市場経済の中で、民間企業と共に生活している。市場経済の性質を理解したものでなければ、社会的弱者に対する保護も効果を持たない。故に、市場経済が間違っているから全部政府で丸抱えせよと言わんばかりの筆者の考えは、説得力を有することができない。また、いわゆる新自由主義や企業が憎いばかりに、いびつな弱者保護が引き起こした既得権益の問題にまったく触れないという姿勢は、著しくバランスを欠いている。同じ住居問題を扱った新書なら、平山洋介氏によるものの方が、公平で参考になる。筆者ほどの名声を得た人物であっても、この程度の分析、提言しかできないところに、わが国のリベラリズムの貧困を感じるのは評者だけではないだろう。とはいえ、わが国の住宅政策の経緯をまとめたものとして、資料的な価値はあると思われるので、星3つと判断した。
このレビューは参考になりましたか?
20 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書|Amazonが確認した購入
 日本の住宅問題を理路整然と提起する非常にまっとうな本。
 小泉内閣が官から民へと進めてきた構造改革は住宅問題もまたしかり。
 基本的人権、生存権の根幹ともいえる居住権を、利益追求の民間主導に変えてしまった罪悪は大きい。
 本来は低所得者、ホームレスなどに対し、国が公的住宅を整備し、提供するのが行政本来の姿のはず。
 日本の住宅政策のお粗末さ、無関心さにはあきれを通り越し、恥ずかしさする感じる。
 おりしも去年に続く「年越し派遣村」のニュースの中で読んだので怒り心頭。
 著者の語り口は静かだが、その裏に激しい怒りを感じる。良書。
このレビューは参考になりましたか?
15 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 西山達弘 トップ500レビュアー
形式:新書
 たびたびの政策変更による現場への影響は、一般の新聞記事からはわからないことがしばしばある。本書にあげられている数々の事例もその典型である。

 かつての住宅公団を衣替えしたUR。老朽化した団地を建て替え、大幅に家賃を引き上げて、収益をあげるためにそこに住んでいる住民さえも強制執行により立ち退きを迫る姿は、民営化したとはいえとても公共的機関とは思えない。同様に、東京都住宅供給公社が販売した超高層住宅など、かつての都営住宅のイメージからおよそ考えられないものである。
 また、一人暮らしの老人の増加と孤独死の増加とコミュニティの喪失など、大規模団地で進む高齢化も目を覆うばかりである。一方で、「年越派遣村」であれほど注目されながらも、そこで斡旋された雇用促進住宅などは、立地の不便さからほとんど掛け声倒れに終わっている事実。
 生活保護受給者へ民間業者が入り込んで、貧困ビジネス化している事実などなど。

 「無駄の削減」という美名のもと、この国には、民間にできることは民間にという掛け声の元に推し進められた住宅政策の結果、若者たちを中心にハウジングプアと呼ばれる層が出現している現実に、考えさせられてしまう。

 そういうなか、本書に紹介されている諸外国の住宅政策には参考としたい事例が多く、この国の住宅政策の転換へのきっかけのために一石を投じてくれるよう期待したい。
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