本書は、ロケで出かけた土地の話をネタに、安住アナ自身が感じたことをつづるエッセイです。
最初の4、5編を読んで驚いたのは、まぁ文章の下手なことヘタなこと。話すことのプロも、文章はダメなんだなぁ。
それでも、数をこなすことが文章の訓練になったのか、それとも年月が風格を与えてくれたのか、だんだん、読みやすい文章になりましたよ。
アナウンサーの世界には華やかなイメージがありますが、本書によると、仕事の時間は不規則で、休みは少なくロケも多い、けっこう大変な仕事のようです。
テレビ局の給料は他の会社より高額と思うのですが、3年間で80万円しか貯金が増えていないなんていうグチも書かれています。
おまけに、アナウンサーはチームで仕事をする機会が少ない。
ロケに行くときも、準備を進めてきたスタッフがお互いに仲良くなったころ、最後の収録場面でアナウンサーが駆けつける形になります。自称「人見知り」の安住アナは、なかなかスタッフと溶けこむことができません。
元気がなくなっている時にかぎって、
「私は安住アナのことが好きで、ずっと番組を見てきましたが、
最近さすがに見飽きてきました。どうにかなりませんか?」
なんていう、強烈なハガキが届いたりします。
尊敬する三雲アナウンサーと一緒に仕事できる午後の情報番組『ジャスト』が打ち切られることになったとき、安住アナウンサーは食欲も出なくなりました。
本書には書かれていませんが、『ジャスト』の最終放送日、三雲アナに「安住くん、泣くなよ」と言われ、著者は号泣してしまいます。
こんなアナウンサー、見たことありません。
そんな安住アナの身辺で起きる出来事や学生時代の思い出話。
安住アナの大ファンにはたまらない一書です。
編集者との掛け合いも笑えます。
恥ずかしがらずに、手に取ってみてはいかがでしょうか。