第三章の採用者の視点からのポイントは、採用に関わった経験からも就職活動をする人には役に立つと思う。但し、子供を大きな石にする為に中高校生の頃から主張されている親の役割・戦略的な取り組みには違和感を感じる。今の時代、どの様な職業にも拘わらず、求められる素質、知識の範囲は決められない。専門知識以外の幅広い知識が必要になる。著者が言及する米国のアイビーリーグの大学卒の資質は、決して大学以前から職業感を持って入学しているからではない。本当の大学教育の成果である、リベラルアーツへの徹底的な学習がものをいっている。特定の職業感に囚われる事なく、大学卒業という真の資質を備えている事が求められるのであり、理系でも歴史、哲学に取り組む事等の姿勢ではないだろうか。討論、修辞学、哲学、倫理学などを専門学問以外に学ぶ事で、筆者のいうコミュニケーション力等が養われる。
採用される人材の在り方に関しては、筆者の主張に100%同意する。親としては、職業観に拘わらず、理系文系に拘わらず、大卒としてふさわしい勉強に励む事のみを応援すればいいのではないでしょうか。企業は、海外も含め大学卒に相応しい基礎的な(これが本当に難しい)能力を持っている人材を求めているのですから。著者がいう何の為に大学に入ったか、目的意識のない学生は問題外。