出口の見えない不景気や大学への進学率の上昇等から、「就活」と
いう略語が定着してだいぶ経つ。就職内定率は実に厳しい数字が
続き、俄然「就活」に対するエネルギーや関心も高まっている昨今。
このような状況であるからこそ、もう少し広い視点から労働や仕事
に対して考えておくべき材料を与えてくれるのが本書である。
2つの大学で十年間ほど就職指導に携わったご経験のある著者が、
様々な事例を紹介しながら、仕事とは何か、職場とは何か、という
テーマに迫っている。
最後に重要になってくるのは人間関係と信頼関係であること、共同
体の中で人間は成長できるということ、ニーズに応じた仕事を考え
出す力が求められていること、良い本や映画にたくさん接すること、
困難な仕事を自ら引きうけることが成長につながること等、就職し
た後の仕事のやり方にまで、実例に基づきながら言及しているのが
本書の特長である。
タイトルのとおり、就活を始める前の学生はもちろんのこと、仕事
を始めて考える材料が蓄えられた方が読んでも有益な本である。
分かりやすい筆致で書かれており、短時間で読破できる本です。