最モ原作ニ忠実ニシテ、凶悪ナル怪人、黄泉返ル!!
と表紙に銘打たれた本作ですが、非常に楽しめました。
原作『怪人二十面相』を忠実になぞりながらも、画面
の演出に工夫を凝らし、ただ原作をなぞって終わるだけ
の退屈な作品とは一線を画す仕上がりとなっています。
また、キャラクターのデザインも小林君が若干女の子
というかほぼ女の子のような描かれ方をされている以
外は、概ね受け入れやすいものとなっていると思います。
(明智が若干「月」っぽかったり、二十面相の顔の一つが
「おじさん」っぽいかもしれませんが、まぁここら辺はわ
かる人のみのことなので)
ちなみに、全体を通して絵柄が横山光輝風になったり、
小畑健風になったり(あとがきによると作者は実際に
小畑健先生の弟子のようです)と微妙な変化をしてい
きますが、これも「二十面相」という捉えどころのな
いキャラクターを中心に据えた作品としての仕掛けの
一つかもしれません。
本作は、『怪人二十面相』を読んだことのある方も、
読んだことのないお子さんも楽しめる「二十面相」
を描いた漫画作品としては、十分合格点の作品だと
思います。この一作品のみで終わるのかどうかは、
わかりませんが、今後も「少年探偵団」シリーズの
刊行の予定があれば楽しみにしていたいと思います。