評論家・宮崎哲弥氏とノンフィクションライター・藤井誠二氏の、少年犯罪についての対談。
親本は2001年に出版されたものであるが、文庫化されるにあたって「光市母子殺害事件」についての対談が序章という形で追加収録されている。
藤井氏は9割8分ぐらい被害者遺族寄りの意見であり、時折(いくら被害者遺族の感情を優先するといっても)少々無茶な提言をしたりするが、そこを宮崎氏ができる限り冷静に、反論する時は反論し、乗っかる時は乗っかる、といった感じ。
藤井氏がほぼ被害者側の意見を代弁しているので、構成としては非常にわかりやすい。
少年法をベースに、現在の少年に対する処罰のシステムや、被害者遺族が加害者にどういうことを望んでいるのか、更には報道の問題等、「少年犯罪を考える上で、一体何が問題となるのか」が、詳しい注釈もあって予備知識無しでもわかるようになっている。
多少が偏りがあることが気にならないのなら、間違いなくお勧めできる一冊。