現在、長いブランクを経て「ゴッドチャイルド」が連載中の
伯爵カインシリーズ。『忘れられたジュリエット』に続く2作目です。
シリーズ全体の根幹ともいえる父親との確執が語られる表題作、
妹マリーウェザーとの出逢い篇である「吊られた男」など、
とても読み応えのある短編集に仕上がっています。
前作よりかなり現在の絵柄に近づいたので、衝撃度も少ないかと(笑)。
父親とその組織を相手取った争いが主軸になり、
カインや周囲の人物の内面を深く描いた現在のカインとは趣きが違い、
ミステリ風の味つけが効いたキレの良い作品群です。
マザー・グースをモチーフとした残酷童話としてのこのシリーズを
最も良く体現した一作。
カイン好きには外せない一冊でしょう。