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大学教授など研究者6人の共著のため、子育てに関するデンマークの社会環境や教育制度、福祉政策など、各章のテーマごとにその深みが違うのが気になるところ。しかし、しっかりと現地インタビューを交えながらデータで立証し、どの点が少子化対策に有効だったのか、デンマークの家庭ではどのように子どもを考えているのかを具体的に解説してくれる。なかでも『子どもはデンマークの未来であり、養育に関して第一の責任は家庭にある。その家族を援助するのが社会の役割だ』という精神は、そのデンマークという部分さえ私たちが暮らしている街に置き換えてみれば、すぐにでも採用できるものである。
デンマークは明確な対応策を持って少子化の危機に立ち向かっていったわけでなく、まさに試行錯誤の繰り返しと、もともとデンマークが持つ伝統や文化のもとに現在がある。それをわが国がそっくりそのまま真似できるはずがないのは当然だ。とはいえ、国家レベルではなく、街という小さな共同体であれば、底辺に流れる子どもへの考え方、そして一つひとつの施策を参考にして実践することは可能なはずだ。実際にデンマークへ行ってさらに少子化対策を追求してみたくなる。そのぐらい実用的かつ参考になった。