ここしばらくの間で、私のJ-POPに対する疎外感はますます増した。
恋愛資本主義の無味無臭のヒットソングなんて、まるで人間味を感じないし、1年経てば過去の産物だ。
愛だとか夢だとか安売りの歌い文句に踊らされるほど自分の生活が華やいでいない事にも後ろめたさを覚える。
それは私の勝手な被害妄想だ。しかしそんな独りよがりの非国民にも一筋の光が頬をかすめたのだ。
“社会的弱者に愛の手を” “恋愛弱者に孫の手を”とまさに、逆風ならぬ追い風を巻き起こしてくれる、それがアーバンギャルド。
そうだ、いつもひた隠しにしていたこの劣等感。そんな原始的なフラストレーションをどこかで爆発させたくてたまらなかった。
画面に映る松永氏がヒステリックに叫ぶ「no more sex !!!」「no more love !!!」その奇抜なアクション一つ一つが痛快で、心地よくて、おもしろい。
世の中が肯定ばかりで塗り固められるのに不満がある現在だからからこそ、「人間臭さ」という強い否定を欲していたのかもしれない。
今日も笑顔で感情を忘れていく流行歌たち。気が付くとドス黒い血の通った音楽が聴きたくて、藁にもすがる思いで「少女都市計画」をCDプレーヤーにかける。
松永氏の歌詞はどれもリアリズムに溢れていて、シュールすぎる程に現実を直視しているのでリスナーをひとりぼっちにさせない。
その上、歌の世界を深いため息で終わらせないというのは、同時にファンタジックな要素でねこだましを誘発し韻を踏み違えるうちに
まるでうわの空の出来事のように聴こえてしまうマジックがあるからではないだろうか。
そして、今やアーバンギャルドといえば浜崎容子嬢の存在感。少し控え目だけど、時に確信的なしぐさは4番気質たっぷりだ。
余談だが「水玉病」のPVの彼女と「コンクリートガール」のPVの彼女とどちらもハッ、とおもわず息を呑む程に乙女チック。さすがは絵になる女の子!