ベストセラー作家・脩司×フレンチレストランのコック・律。シリーズ3作め。
才能はあるが生活能力が低く性格に難ありの作家と、それを世話する立場の人間。そういう組み合わせのカップルのバリエーション、多いですよねBLには。その中でも、このシリーズは大好きです。
最初は何だか、なし崩しに関係持っちゃった感の二人でした。けれど巻を重ねるごとに、相手のコトを好きなのに不器用で不安定なまま手探り状態の二人がとても愛しくなりました。
2巻で「嫉妬は脩司にとってスパイスにならない」と律が感じるくだりがとても印象的。我儘に見える年上の脩司の脆さ・弱さ。それを理解している律。自分が他の男に言いよられた時、あるいは脩司の作品をけなされた時、いつも「脩司が傷つかないか」と心配する律が健気です。
厭世的な脩司が律に惚れてメロメロになり依存してゆく半面、人間らしく「生きて」いこうとする。律も自分を必要としてくれる場所を手に入れる。最後はこれ以上ないハピエンでした。