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本書では松岡洋右が三国同盟ベースにした外交権謀術で戦争を回避しようと欧州から帰国したが、近衛文麿首相に外交案を却下される場面から東京裁判までの歴史を描いている。著者はさらに本書の完成のため、戦後、殉死した名将らのお宅を訪ね、弔意と彼らの親族から見た名将等の姿まで克明に取材している。
学ぶべき点はたくさんあり、後世に伝えていくべき痛々しい歴史であるのは繰り返すまでもない。戦後生まれの義務は、この戦争をどのような教訓として学び、評価・考察していくことと思う。長文になるが特にレビュアーの印象に残った事を記してみたい。
昭和天皇は常に誠実で正しい判断をする立派な人格者だった。御前会議でも一貫して戦争への反対を訴えた。天皇が命令に近い意見を述べる事は異例な事であった。ところが帝国憲法ではその判断を天皇陛下をする事が認めていなかったため、止める術がなかった。
近衛首相も同様の非戦争派であったが、公家の出身のためか、止める度量がなかったようだ。止める判断をする役割として東条英樹に首相を、外相に東郷茂徳を人選して託した。戦争への突入は軍部の暴走が現代では一般的な認識があるが、東条も好戦派ではなく、外交で和平への道も必死で求めたのだった。海軍は石油の輸出を断たれて、日月がたつほど不利になるため、日々焦燥した。続きは2巻にて
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