『ケロロ軍曹』のノベライズ第2弾。第1弾が短編集だったのに対して、今回はミステリー仕立ての長編です。
第1弾同様、活字は大きいし、漢字にはルビが振られているので、低年齢のファンにも優しい小説ですが、著述方法の仕掛や、著者視点での仕掛け、パロディの元ネタのシブさなど、若干子供向けとは言い難い要素も含んでいますね。
ミステリー仕立てとはいえ、間違っても本格的な要素ではなくあくまで味付け程度。はっきりいって犯人当ては非常に簡単だし、裏の要素も見え見えです。
ただ、そういった要素はあくまで"刺身のツマ"で、『ケロロ軍曹』という作品の魅力はちゃんと著されています。キャラクター的にはタママ&桃華の印象が若干弱いものの、ケロロ・ギロロ・クルル・ドロロ・冬樹・夏美といったメインどころは原作の魅力を充分に表現されていると思いますし、事件そのもののバカバカしさや、ケロロの思いつきに周囲が右往左往させられると言う原作のプロットもちゃんと踏襲されており、『ケロロ軍曹』の魅力を忠実にノベライズした作品と言えると思います。著者視点の仕掛けも、放送中のアニメでナレーターが本編に絡むネタがあることを考えると"ケロロらしい"と言える気もしますしね。その上前述の通り小説ならではの"仕掛け"もあるわけで、子供向けでありながらケロロファンの方なら大人でも楽しめる要素がちゃんと用意されている作品と言った印象ですね。
子供向けでありながらマニアックな要素もある『ケロロ軍曹』らしい魅力を持った作品であると言えると思います。
ちなみに次回作も有ると言うことですが、出来れば「モア」メインの作品だったら個人的には嬉しかったりします。