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小説のゆくえ
 
 

小説のゆくえ [単行本]

筒井 康隆
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

I 現代世界と文学のゆくえ

・世界から文学へ 文学から世界へ
・現代世界と文学のゆくえ
・方法の前史、検証・論考
・超虚構性からメタフィクションへ
・「21世紀 文学の創造」編集のことば
・感情移入と小説
・文学的スノッブについて
・「文学の面白さ」の基本に立って
・マニアックであることを恐れるな

II 表現の自由に関する断章

・「炭坑のカナリヤ」としての抗議
・日本てんかん協会会長 鈴木勇二様 お答えと要望
・日本てんかん協会会長 鈴木勇二様 お答え
・断筆を解き、作品を発表します
・覚書
・『エンガッツィオ司令塔』あとがき
・なさけない、身勝手な、品性のない「報道規制」
・表現の自由に関する断章

III 予想がつかぬ意外性

・『樹の上の草魚』推薦文
・『風雲ジャズ帖の逆襲』推薦文
・『ダモレスク幻想』推薦文
・『家族狂』推薦文
・あなたの名はあなた
・再び「あなたの名はあなた」
・『科学の終焉』監修者序文
・『続科学の終焉』監修者序文
・『世界の涯ての弓』推薦文
・現代的でポップな老人文学 畸人伝
・はじめて「ユング」の世界がわかった――ユング心理学入門
・センスオブワンダーな哲学の物語
・予想がつかぬ意外性――星新一『疑惑』について
・『虚空王の秘宝』の世界
・小林信彦『おかしな男 渥美清』
・『イフからの手紙』推薦文
・『異形家の食卓』推薦文
・『夫婦茶碗』解説
・『神の系譜I 竜の封印』推薦文
・『透明な方舟』推薦文

IV すぐそこにある豊饒

・「音の擬」に共感――第九回三島由紀夫賞選評
・すぐそこにある豊饒――第十回三島由紀夫賞選評
・甘美なる胎内めぐり――第十一回三島由紀夫賞選評
・現代思想と文学――第十二回三島由紀夫賞選評
・若さと気負いに好感――第十三回三島由紀夫賞選評
・前景化ということ――第十四回三島由紀夫賞選評
・「にぎやかな湾に背負われた船」を推す――第十五回三島由紀夫賞選評
・几帳面さということ――第三十四回谷崎潤一郎賞選評
・恋愛小説というもの――第三十五回谷崎潤一郎賞選評
・偶数の選考委員――第三十六回谷崎潤一郎賞選評
・情緒纏綿たる透明感――第三十七回谷崎潤一郎賞選評
・町田康『くっすん大黒』を推す――第七回Bunkamuraドゥマゴ文学賞選評

V 時代を見る眼と通時性

・灰谷健次郎のガールフレンド
・「山藤章二の戯画ていめんと」推薦文
・星新一と共に四十年
・「郵便少年・横尾忠則展」開催おめでとうございます
・達人が選んだ「もう一度読みたい」一冊――田河水泡「ミスター・チャンチャラ」
・おれがハマった極上ミステリー
・時代を見る眼と通時性
・半ちゃん

VI 「悪魔の辞典」新訳の悪夢

・問題小説の三十年
・『文学部唯野教授』同時代ライブラリー版によせて
・『文学部唯野教授』現代文庫版によせて
・唯野教授は最初の単行本で
・歳をとってしまうと書けない小説
・さまざまな道中記
・読売文学賞受賞の言葉――「愛のひだりがわ」
・ながい時間をかけて書いたため――「愛のひだりがわ」
・『わかもとの知恵』まえがき
・『わかもとの知恵』あとがき
・自分のことば
・『悪魔の辞典』について
・『筒井版 悪魔の辞典』訳者あとがき
・「悪魔の辞典」新訳の悪夢

VII 約1トンのコーヒー

・私の週間食卓日記
・約1トンのコーヒー
・鮎の骨
・狂牛肉の酸鼻歌

VII 筒井家覚書

・筒井家覚書
・めぐり会えたもの
・オテル・リッツ
・震災で気づいた無駄
・趣味をプロ級まで磨き逆境に備えよ
・梅新 大月楽器店
・ネット内にはいろんな人がいてもよい
・ネット狂詩曲
・紙と日本人
・気の早い楽しみ
・若者グループと乱闘、死亡
・自照する顔
・読み、語り、聞かせること
・伝奇小説、SFにも登場する謎の人物――古寺巡礼
・春の小川は

IX 映像化された哲学的思考

・すべてを絵に語らせよ
・OSKの『ジャズ小説』
・言語の自主規制
・国立劇場での「俄」
・劇作家文士劇の提案
・劇作家文士劇の続き
・「俄」の上演に関して
・20世紀不滅の映像遺産
・映像化された哲学的思考
・チャン・イーモウの求心性
・『キープ・クール』のユーモア

内容(「BOOK」データベースより)

SFからメタフィクションまで、文学の可能性を追求し続ける作家が、残された“未開拓地”を示唆する「現代世界と文学のゆくえ」ほか、断筆宣言後に綴られたエッセイ100篇の集成。

登録情報

  • 単行本: 352ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2003/4/11)
  • ISBN-10: 4120033821
  • ISBN-13: 978-4120033827
  • 発売日: 2003/4/11
  • 商品の寸法: 19.2 x 14 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 1,176,962位 (本のベストセラーを見る)
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7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
真摯な文学論 2007/1/21
By 紫陽花 VINE™ メンバー
形式:文庫
筒井氏が断筆宣言をした後に綴ったエッセイを纏めたもの。全体で9章から成るが、中心となるのは1章の「現代世界と文学のゆくえ」と2章の「表現の自由に関する断章」であろう。

1章の「現代世界と文学のゆくえ」では、常に時代の最先端を行く著者が"果たして文学に未来はあるのか"というテーマを根幹に据え、筒井なりの分析と展望を語ったもの。資本主義下における文学の存在意義、著作権の問題、隠蔽された差別の問題などを中心に文学表現の可能性を追求する。特にSFの主題において「越境」と「エイリアン」がキーワードであり、社会における被差別者である「エイリアン」が本気で「越境」するテーマに可能性を見い出す。また、ドーキンスのミーム概念に関連して、"文学と死"の概念を論じる辺りも面白い。本章の節中で筒井の専門分野である「SFと虚構性」を論じているのも興味深い。

2章の「表現の自由に関する断章」は断筆宣言の元となった「てんかん騒動」の顛末を綴ったものだが、言葉狩り、表現の自由の問題を扱っていて、文学の本質に迫る内容。「日本てんかん協会会長」の抗議文も載っていて興味深い。

後半は軽めの内容になっていて、他の作家の新刊本への推薦文(これらの本に可能性を見い出しているのだろう)、畏友への追悼文(これはシミジミとしている)などが載っている。

中身の濃いエッセイなので、とても全部は触れられないが、筒井がこうした纏めた形で文学論を発表するのは極めて珍しい。筒井ファンならずとも、文学愛好者必読の傑作エッセイ。
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10 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 一見、何を考えているのかさっぱり読者には理解できず、人によっては「狂人」扱いするかもしれないが、実際の筒井康隆は冷徹なほどに事物を眺める理知的な人物である。まあ、俳優でもあるので「狂人の作家」を演じている、と言ったほうが正しいかもしれない。

 で、この本でございますが、え〜、前半は重厚な内容です。相当程度濃厚な文学理論を書き上げており、筒井康隆という作家の知性の一端が伺えます。そら単なる「狂人」だったら『虚航船団』『残像に口紅を』『虚人たち』なんて作品は生み出せません。論理的に文学を考察し、そして熟練した筆力でもって書き上げる。この人、一線級の文学者ですよ。もう少し若ければ大学の講師なんかすれば相当凄いことになったんじゃないですかね。まあ、この人、原稿料だけで充分すぎる収入があるんで、ありえない話ですけど(笑)

 ただし、後半は色んな所からのスクラップみたいになっている。ちょっとそこは残念。

 
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6 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
新作かと思いきや、中身は後書きや推薦文の寄せ集め。
しかもある程度文学に精通している必要ありの「読ませる」内容となっている。
歯ごたえ自体は十分で、このてのものの応用編という位置付けなら星は五つ。
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