登山家・小西政継の夫人が、夫と山、家族について語ったもの。山と子育ての二つがテーマとなっているが、どちらもなかなか。
小西との出会いから結婚、夫婦生活、出産と語られ、最後は1996年にマナスルで小西政継が遭難するまで。山に関しては、夫からの手紙が次々と引用されている。小西政継はかなり筆まめな人物だったようで、遠征先からせっせと書き送っている。息子や娘への書簡も多く、家族愛に溢れた文面が微笑ましい。
本書の半分以上は子育ての記録になっているが、これが意外と面白い。自分の信じる教育法を貫き通し、しっかり育て上げている。
小西郁子さんはさっぱりした気性の人のようで、文章も読んでいて気持ちの良いものだった。