とにかく、収録内容が豊富で、余すところなく小澤征爾の魅力を伝えようとする編集意欲が溢れているのに、圧倒されます。
どの曲をとっても、小澤らしい指揮振りであり、小澤とは、こんなに身近な人だったのかと改めて親しみを覚える人柄であることを認識できる機会になります。
納められている中で、最も興味深く感じたのは、小澤がロストローヴィッチと親しい間柄であったことを知ることが出来たことです。ロストローヴィッチの温和ながら音楽へのひたむきさと厳しさを示す内容も含まれています。伴奏の小澤を介しての彼とN響楽員とのやりとりは、大変興味深く視聴できました。そのようなレハーサルのあとに演奏される本番の「ドンキホーテ」も、ロストローヴィッチのアイデアを生かして制作されています。
余すところなく、小澤の人となりと音楽の魅力を一個のBOXに納めてあると言いうると思います。ブラームスの2番にしろ、ショスタコーヴィッチの5番にしろ、ベートーヴェンの7番、あるいはマーラーの9番にしても、彼がこんなにも音楽に真摯に立ち向かっていたのかを知ることが出来るディスク集です。ヤナーチェクの歌劇もまた面白く試聴しました。特典ディスクも、興味深く拝見しました。
このBOXは、内容豊富で、小澤を知るに適切に色々と収録されている音楽ファン垂涎のディスク集であると思います。