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小澤征爾さんと、音楽について話をする
 
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小澤征爾さんと、音楽について話をする [単行本]

小澤 征爾 , 村上 春樹
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (50件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

指揮者はタクトを振るように語り、小説家は心の響きを聴くように書きとめる――。 「俺これまで、こういう話をきちんとしたことなかったねえ」。ベートーヴェン・ピアノ協奏曲第三番、復活のカーネギー・ホール、六〇年代の軌跡、そして次代の演奏家達へ。「良き音楽」を求め耳を澄ませる小説家に、マエストロは率直に自らの言葉を語った――。東京・ハワイ・スイスで、村上春樹が問い、書き起こした、一年に及ぶロング・インタビュー。

登録情報

  • 単行本: 375ページ
  • 出版社: 新潮社 (2011/11/30)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4103534281
  • ISBN-13: 978-4103534280
  • 発売日: 2011/11/30
  • 商品の寸法: 18.6 x 13.6 x 3.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (50件のカスタマーレビュー)
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39 人中、36人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
村上春樹氏の音楽関連本は、これまで上梓されたものは、ほぼ漏れなく手にして愛読してきたが、今回は巨匠小澤征爾氏とがっぷり四つに組んだ、クラシック談義。ちょっと敷居が高いかなとは思ったが、いざ読み出してみると、小澤氏の飾らない人柄と、村上氏の巧みな聞き上手振りが、うまい具合にかみ合っていて、止まらず最後まで読み通してしまった。
大半は村上氏の個人オフィスで、村上氏が集めた小澤氏のレコードを聞きながら、時にお茶やおにぎりを口にするなどとてもリラックスしたなかで、これまでの小澤氏の数々のオーケストラでの経験談や、演奏に関する見解、様々な著名人との交流など興味深い話が、零れるように披露されてゆく。
そんな中で意外だったのは、小澤氏が自分の過去の演奏をほとんど聞いていないという事実だ。驚いたことに、学生時代いかに貧しかったとは言え、レコードもそれを再生するステレオすらも持たずに、ただスコアばかり読んでいたと言うのである。またあれだけ時間を掛けてオペラ作品のリハーサルを重ね、舞台で長時間演奏するくせに、いざ鑑賞する立場になると、オペラは長すぎて、ほんのさわりしか聞かずに帰ってしまう事が多い、というのだ。
それともう一つ、英語やドイツ語があまり出来なくて、アシスタント指揮者時代バーンスタインの貴重な話をほとんど理解できなかったり、新聞に載った自分の演奏の批評を余り読めなかった、という述懐だ。
これらの楽屋話を通して感じたのは、クラシック音楽の製作過程も一つの『仕事』なのであり、天才小澤征爾も、決して霞を食って生きる「雲の上の存在」なのではなく、公演に合わせて早朝から楽譜を読み込み、リハーサルに汗を流す生身の人間だ、ということだ。
それにしても何と純で、無垢な魂であることか。この魂が、ひた向きに音楽の製作に取り組む姿が、私に言い知れぬ畏敬の念と羨望の思いを抱かせる。
スイスはレマン湖畔で催された、若手弦楽奏者を集めての小澤アカデミーでのセミナーの模様を伝える村上氏の短報も、音楽に携わる若者とベテランの真摯な音楽への取り組みの姿が活写されており、長い対談をはさんでの良いアクセントになっている。
この本を通じて、クラシックが大変身近なものに感じられるようになった。
なお、小澤氏によるあとがきが、短いながらその真率な人柄がにじみ出ていて、プロの書き手である村上春樹氏のものとはまた違った意味で、心に響くものを感じた(H23.12.25)。
このレビューは参考になりましたか?
56 人中、47人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 私は村上の作品のうち、イタリアとギリシアの滞在記で
ある『遠い太鼓』しか読んだことがなく、そこにはイタリア
滞在中にオペラを見に行ったときの話が書いてあったが、
村上がこれほどクラシック音楽ファンというかマニアであった
とは、知らなかった。
 NHKの100年インタビューに小澤が登場したとき、インタ
ビュアーがクラシック音楽の素養がないためか、もうひとつ
音楽についてのつっこんだ話が聞けなくて残念であったが、
本書では良いインタビュアーを得て、小澤が指揮者オーマン
ディーの部屋を使わせてもらったときに、指揮棒を3本失敬した
というような話はともかく、音楽について、演奏家について、
自分が振ったコンサートについて、いろいろ詳しい話を聞くこと
ができてとても面白かった。この100年インタビュー(DVD)で、
小澤が指揮をしているときに譜面台にぶつけて骨折したという
小指を見せていたが、本書ではその骨折の経緯も述べられて
いる。
 小澤は村上の家で一緒にレコードを聞きながら、感想を述べ、
解説し、バーンスタインやグールドとの思い出を語る。小澤の
CDやDVDも再生してもらっている。同じ曲の演奏が、ボス
トンを振ったときとサイトウキネンとで音楽がどう違うか、奏者
の気持ちがどのように演奏に現れているかを小澤が説明する
あたりなどとても興味深い。小澤のCDを聞きなおしてみたく
なる。
 マーラーについての章も印象に残った。マーラーの音楽の
作り方についての説明は、マーラーを聞く際に大いに参考に
なる。私自身、あまり好んでは聞かないマーラーであるが、
今度はそういう点に気をつけて聞いてみようという気になった。
 村上はしゃべりすぎであるが、これだけいろいろしゃべるから
こそ、小澤もあれこれ話す気になったのであろう。まだリハビ
リ中であるため、小澤はときおりフルーツやおにぎりを食べたり
しながらレコードを聞いて対談していたが、小澤には無理を
しないで、と言っても、無理しないではおられないのが小澤なの
だ、と村上も前がきで書いているが、健康に気をつけながら、
もっともっと指揮者活動を続けて欲しい、と祈りたい気持ちに
なった。
このレビューは参考になりましたか?
11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
ちょっと希有の対談だと思う。

世界的に活躍している音楽家と作家が、とても自然で平易な語り口で、正直に率直に話しをしている。

村上は、聞き手という立場に過ぎない。音楽についても素人の「聴き手」だ。ところがふたりはとても対等で、プロの音楽家であり「話し手」の小澤はとても真剣に語っている。村上が小澤に負けず劣らずの世界的有名人であるとか、長年にわたって家族ぐるみのつき合いだからというだけでなく、村上が「聴くこと」が大好きだからだろう。

実際、村上はジャズ通として知られているがクラシックについても並々ならぬ「レコードマニア」ぶりだ。アンネ・ゾフィー・ムターが15、6歳の少女の頃に小澤と協演したことを思いだして語ると、その稀少なレコードを引っぱり出してきて小澤自身をあきれさせている。

聴くことに真剣だし、耳も良い。

小澤は、サイトウ・キネンとのカーネギー・ライブの録音の初稿と最終稿とを村上に貸し与え、差し替えた箇所を当てさせるという宿題まで出しているが、村上は、一晩中聴いてそれを見事正解している。

ブラームスの交響曲第1番の第4楽章冒頭の5分程度の部分だけれど、修正箇所をずばりと当てるのは難しいと思う。演奏ミスとか客席の咳払いなどというあからさまな修正ではなく、音楽家はそこまでこだわるのかという音響バランス上の理由で差し替えられている。これを当てた村上の耳は「オーディオ耳」ではなく本格的な「音楽耳」のようだ。

しかも、演奏者自身が、舞台裏のからくりとも言うべき録音編集の現場を積極的に語ることは珍しいと思う。しかも、そのからくりを聴き手が言い当てたことをとても喜んでいる。「送り手」と「受け手」がとても対等だということの、これはほんの一例に過ぎない。

そうした対話は、さりげない話しであったりほんの断片であったりしながら実に深くて、様々なところに連鎖し絡み合いながら拡がっていく。村上が小澤からそれをうまく引き出し掬いとっている。あくまでも「音楽を語る」ということだけれど、作家・村上の好奇心には自分自身の「送り手」としての思いもあるのだろう。その村上に触発されて、小澤は今につながる昔のことを生々しく語る。

ふたりの対話を読むと、音楽を聴くことが、さらに何倍も楽しくなる。
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最近のカスタマーレビュー
音楽に興味がなくても
買ってよかったと思える本です。
才能が個人の力だとしても、それを育むのは周囲の良心なのだと感じました。
投稿日: 1か月前 投稿者: パーシモン
相変わらず、村上ウンチク流
村上春樹は確かに一杯音楽を聴いている。
トリビアルにいつものように、詳しい。

でも、だからどうしたんだい。... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: slowhand
あと一歩!
... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: よっちゃん
音楽を聴く喜びについて語りあうこと
 この本の素晴らしさについては多くのレビュアーの方たちが書いていらっしゃいますので、
極めて個人的な感想だけを書かせて頂きます。... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: pamela hayes
クラシックの知識がある程度ないと…
村上春樹の小説だけでなく、エッセイ本も好きなので、
この対談本を手にしてみた。... 続きを読む
投稿日: 2か月前 投稿者: Perfect Beat
もっと音楽と一緒に楽しめたなら
本書の最初の章で、バーンスタインとグールドによるブラームスのピアノ協奏曲第一番の話がある。... 続きを読む
投稿日: 2か月前 投稿者: 33
友よ、違うこの「ドゥードゥリン」ではない。
あたりさわりのない話ばかりだ。小澤氏が森進一の「港町ブルース」とか藤圭子の「夢は夜開く」が好きでよく聴いたというところでへ〜っておもったぐらいか。
投稿日: 3か月前 投稿者: ベンくん
素晴らしい!
村上春樹氏の音楽への造詣が深い事を、その、お書きになった本から拝察させておりました。この度、小澤征爾氏との対談本を読んで、さらに驚き感嘆の一語に尽きます。続きを読む
投稿日: 3か月前 投稿者: moguran
小澤さんに感謝します !
小澤さんの話はとても分かりやすくて、楽しかったです。
その反面、村上は、ほんとしゃべり過ぎだ(村上の概念、価値観などを... 続きを読む
投稿日: 3か月前 投稿者: kawasemitonbo
幸福な邂逅
これだけの賞賛がありながら私がレビューする意味というものは無いのかもしれないが、村上さんの読者であり1人のクラシックファンであるものとして感想を書いておきたかった... 続きを読む
投稿日: 4か月前 投稿者: シジナ
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