小泉政権下のいくつかの重要な政策を、事実関係を関連書籍の引用を使いながら叙述した本。大嶽先生の場合、どこかに学術的にも読む価値がある部分が存在するのだが、この本の場合その部分はやや少ない。整理の部分は使えると思うが、政策の叙述の部分で「ポピュリズム」としての視点の当て方がやや甘い。無論、一般読者が事実関係を追うだけならば問題はないが…そもそも「ポピュリズム」という言葉は、日本独自で学術用語のように独り歩きしていたが、欧米の政治学との対話を考えると、あまり好ましくないのではないか。ただ、この本で事実関係の引用に使われているような他の日本の政治学者に多い「ストーリーテラー」の諸文献よりは、この本は学者が書いた本である。